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[2017.02]北中南米ツアーを成功させた国境なき音楽集団 クアトロ・ミニマル

文●長屋美保
text by MIHO NAGAYA

 異なった文化と複数のルーツを呑み込んで、進化する音楽グループ、クアトロ・ミニマル(以下CM)。親指ピアノ奏者で鹿児島出身のサカキマンゴー、韓国伝統打楽器奏者であるソウル出身のチャン・ジェヒョ、メキシコシティ出身の前衛ボイス・パフォーマーのフアン・パブロ・ビジャ(以下フアンP)と、ギタリストのフェルナンド・ビゲラス(以下フェル)の計4人で編成される。

 富山県南砺市で26年続くワールドミュージック・フェスティバル、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドが行う、レジデンス・プロジェクトにより、2011年に誕生したグループであり、すでに5年以上の活動を続けている。日本と韓国で2回のツアーを果たし、2014年には初のメキシコ・ツアーを成功させ、2015年には、デビュー・アルバム『ラ・コラ・デル・ドラゴン』を発表した。そんなCMが、2016年10月末より約1ヶ月間、初の北中南米ツアーを敢行したので、インタビューした。メキシコ在住の筆者は、フアンPとフェルには対面取材をし、マンゴー氏、チャン氏、そして、グループをプロデュースし、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドのプロデューサーでもあるニコラ・リバレ氏には、メールで取材した。

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