[2019.07]アンドレ・メマーリとミナスの絆 クルビ・ダ・エスキーナをオマージュした新作 『Na Esquina do Clube Com o Sol na Cabeça』
文●宮ヶ迫ナンシー理沙 text by NANCI LISSA MIYAGASAKO
ピアニスト、作編曲家/ プロデューサーとしてマルチに活躍し、多作で、コラボレーションも多いアンドレ・メマーリ。最新作は、ファンのサポートを得て制作された。ブラジルの宝物のようなクルビ・ダ・エスキーナの名曲たちが、メマーリ流にアレンジされた新しい装いで、生まれ変わっている。新作のこと、ミナスの音楽家たちのつながりについてきいた。
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── クルビ・ダ・エスキーナの曲ばかりを集めたアルバムをどうして作ろうとおもったんですか? 子ども向けに作られたシリーズのアルバムでも過去にクルビ・ダ・エスキーナの曲をカヴァーした作品がありましたね。
アンドレ・メマーリ トリオで録音したいという思いをずっと抱いていました。このレパートリーをライヴでたくさん演奏してきて、熟してきたと感じて、録音をしたいと考えました。そうですね。過去に 〈MPBaby〉 シリーズで、2005年にビートルズのカヴァー集を録音して、それが好評で、2年後にクルビ・ダ・エスキーナのカヴァー集もやりました。時間の流れがはやく、なんでも使い捨てのようになってしまうこの時代に、豊かな音楽性のある作品に子どもたちが触れることはとても大事なことだと思います。
── クルビ・ダ・エスキーナはあなたにとって何ですか?
アンドレ・メマーリ 声と、楽器と、魂を持つひとは誰でも歓迎される観念的な「クラブ」であり、ベロオリゾンチのあの街角を超越して、世界のミュージシャンたちをも迎い入れました。生きる喜びとその美しさの周辺で、音楽と芸術が、人間が連帯をしていくために存在する証拠です。
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