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[2021.10]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑮ ブラジル ミナスの伝統料理 フランゴ・コン・キアボ(オクラと鶏肉の煮込み) ~Frango com Quiabo〜

レシピ提供●アラン・サリス Allan Sales(東京オリンピック ブラジル代表チームシェフ)
文と写真●東 千都(ラティーナ編集部)

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 今月はブラジル料理です。ブラジルでもオクラは食べらており、美食の街と言われるミナス・ジェライス州では「フランゴ・コン・キアボ(オクラと鶏肉の煮込み)」が伝統料理としてあります。
 オクラの旬は夏なので本来ならば夏に紹介したかったのですが、まだ美味しく食べられます。手軽にできるのでぜひ食べていただきたい料理です。
 このレシピは、東京オリンピックで来日していたブラジル代表チームのシェフである、アラン・サリス氏によるものです。アスリートにもお薦めの料理です。

材料(2〜3人分)
鶏もも肉 2枚
オクラ 100g(約10本)
熟したトマト 1個(カットトマト缶でも代用可) 
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1片
酢(またはワインビネガー) 大さじ1
お好みのハーブ(タイム、ローズマリー、オレガノなど)少々
(今回はオレガノを使用しました)
塩、胡椒 少々
水1カップ

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作り方:

①ボールなどの容器に、酢、塩、コショウ、お好みのハーブを入れて、鶏もも肉を味付けします。よく混ぜて、15分以上マリネします。

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②タマネギ、ニンニクはみじん切り、トマトは角切りにします。

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③フライパンを強火で熱し、皮面を下にしてもも肉を置き、焼き色をつけ(約5分)、ひっくり返して裏側も焼きます。

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④フライパンから鶏肉を取り出し、そのフライパンにタマネギとニンニクを入れ、炒めます。炒まったらトマト(またはトマト缶)を加え、さらに水を加え煮込みます。

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⑤沸騰したらすぐに、もも肉を皮の部分を上にしてフライパンに戻します。煮汁が鶏肉を完全に覆ってしまわないようにすることで、鶏肉はジューシーになり、皮の部分はキツネ色のままになります。蓋を半分して15~20分加熱します。
その間に、オクラのヘタを取って半分に切り、酢を入れた水(分量外)につけておきます。(そうしておくと、煮込んだ時にオクラの水分が余計に出ないそうです)

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⑥15~20分煮込んだら、酢(またはワインビネガー)、塩、胡椒で味の調整を行います。(鶏肉に下味が付いているのでほとんど追加しなくても大丈夫です。薄いと思ったら追加する程度で)
下処理しておいたオクラを鶏肉の間に入れます。蓋をせずにさらに5分間、オクラが少し柔らかくなり、スープが濃くなるまで煮込んだら、完成です。

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 今回は、スーパーで売られている普通の鶏もも肉を使いました。ブラジルでは、骨付きの鶏肉を使うようです。手羽元など骨付きの鶏肉を使っても美味しくできると思います。
 完成したこの煮込みは、カレーライスのようにご飯にかけて食べても美味しく食べられますが、今回は、現地でよく食べられているポレンタ(コーン粉で練ったもの)と共に食べることにしてみました。
 ポレンタは、イタリア食材として、ワールド食材店で売られています。本来はもっと時間をかけて作られるようですが、今回購入したものはインスタントのものでかなり画期的な商品だったようで、短時間で作ることができました。


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ポレンタ
材料:
ポレンタ粉 100g
水 400cc
塩 少々

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作り方:
①鍋に水を沸騰させる。沸騰したら、ポレンタ粉を入れる。その時に塩も少々入れる。

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②焦げ付かないように、練り続けます。今回はパッケージ通り2分で仕上げました。

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 ミナス・ジェライス州では、煮込み料理がよく食べられており、各家庭の味が代々受け継がれています。おそらく色々なレシピがあるのでしょう。
 この料理で使われるオクラの原産地はアフリカ。歴史的には、アフリカからの奴隷が種を持ってきて、自分たちが働いていた畑に植えたことから、ブラジルに伝わったと言われています。そのオクラと鶏肉を組み合わせることをいつ誰が考えたのかははっきりしませんが、原住民から来たという説とポルトガル人から伝わったという説があるようです。現在では、ミナス・ジェライス州の美味しい食を代表するメニューとなっています。
 日本ではオクラのネバネバは健康にいいと言われたり、納豆やめかぶなどネバネバした食材を食べる文化が根付いているので、そのまま使いましたが、ブラジルでは煮込む前のオクラにレモン汁をかけて少し置いておくとネバネバがなくなるそうです。レモンの酸味も合わさってこれもまた美味しそうです。

(ラティーナ2021年10月)


今回レシピ提供いただいたアラン・サリス氏のインスタグラムはこちら↓


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