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[2021.1]2020年ブラジルで流行った音楽

文●noriji (Jornal Cordel 編集長)

 言わずもがな、ブラジルもCovid-19の影響を受けた1年。明るいニュースを書くとすれば、様々なアーティストがオンラインライブをしてくれたことでしょうか。個人的にはIvete Sangaloの自宅ライブが最高の思い出になりました。(来日がなくなってしまったのが非常に残念ですが、まずはこの状況が良くなることを祈ります)

 さて、ここ数年「ブラジルで流行った音楽」を書かせて頂いていますが、セルタネージョの強さは変わらず、顔ぶれもおなじみのメンバーが多いです。しかしながら、面白い動きもありました。以下紹介いたします。

①今年も強い!「セルタネージョ」
②2020年急成長のジャンル「ピザヂーニャ」とは!?
③ポップ、ファンキ、サンバ、ヒップホップなどで流行った曲

①今年も強い!「セルタネージョ」

 25歳の女性シンガー、“失恋ソングの女王(Rainha da sofrência)”とも呼ばれているMarília Mendonça。主要音楽配信プラットホーム(Spotify、Deezer、YouTube)で再生回数ナンバー1アーティストに輝きました。

 一番再生された曲は「Graveto」。YouTubeでの再生回数は、2億3000万を超えています。

 先ほどの配信サービスで一番よく聴かれた曲でいえば、Henrique & Julianoの「Liberdade Provisória」。こちらも思うようにうまくいかない恋を歌っています。「Volta por Baixo」もSpotifyではランキング4位に入っています。

 その他、ランキング常連 Gusttavo Limaの「A Gente Fez Amor」は上半期ラジオ再生回数のトップを14週連続で独占。アルバム「O Embaixador in Cariri (Ao Vivo) 」はSpotifyで一番再生回数の多かったアルバム。

 以上に挙げた3組がSpotifyの再生回数トップ3のアーティストです。

 他にランキングで目立ったのは Zé Neto & Cristiano。「Bebi Minha Bicicleta」、「Barzinho Aleatório」や、Luiza e Maurílioとコラボした「”S” de Saudade」がヒットしました。

 他にもセルタネージョが気になった方は、Matheus & Kauanの「Litrão」、Jorge & Mateusの「Cheirosa」あたりを抑えておきましょう。

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