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[2017.04]宮野弘紀 × ルーラ・ガルヴォン 円熟味を増す2人のギターの名手によるデュオ

文●浅羽 晃

 侘び寂びとサウダージが出会い、静謐な情景を描いた快作『アダージョ』から9年、ギタリストの宮野弘紀がブラジルの名手、ルーラ・ガルヴォンと再び組んで『アダージェット』をリリースした。音を愛おしむように紡いでいく親密なデュオ演奏は前作同様であり、チェロのジャキス・モレレンバウムをゲストに招くという新味もある。

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 カエターノ・ヴェローゾ、ホーザ・パッソス、ギンガといった錚々たる音楽家をサポートするギタリスト/アレンジャーのガルヴォンを宮野が知ったのは20年ほど前。レイラ・ピニェイロが歌うギンガ作「スブルビオの月」の伴奏に感銘を受けたのだった。

「まさに達人の演奏。白髪の仙人がギターを弾いているイメージでした」

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