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[2018.11]特集 人生と音楽 〜青春〜 渡辺 亨

渡辺 亨●音楽評論家 著書に『音楽の架け橋』『プリファブ・スプラウトの音楽』。NHN- FM『世界の快適音楽セレクション』の選曲担当、出演。


 振り返るたびに胸が疼く人生の季節。それが、青春だと思う。

 ただし、「人生と音楽」というテーマに沿って言うと、どんなジャンルの音楽においても、自分の青春とは直接結び付いていないのに、聴くたびに胸が疼く音楽がある。このアルバムに出会ったとき、僕はすでに20代の後半だったけれど、たとえ40代のときに初めて聴いたとしても、ここには「青春」が封じ込まれている、と感じただろう。ガル・コスタとカエターノ・ヴェローゾの『ドミンゴ』は、僕にとってそんなアルバムだ。

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