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[2019.07]フランスが誇る巨匠ルネ・クレール 生誕120周年記念〜初期の大ヒット作『巴里祭』、後期の傑作『リラの門』が、 4Kデジタル・リマスター版でスクリーンに鮮やかに蘇る

文●向風三郎 text by SABURO MUKAIKAZE

 映画が無声からトーキーに移った頃、その物語性をあまりにも音声(ダイアローグ)に依存し、サイレントの持っていた詩情性が失われつつあった。そこに言葉のない情景や仕草やカメラ運びや音楽で詩情性を復権させ、さらに表現性を獲得していった最初の映画監督がルネ・クレール(1898〜1981)だったと言われている。その音楽による詩情の喚起という点において最良の成功例と評されたのが、モーリス・ジョベール作曲の美しい旋律に支えられた『巴里祭』(1933年)であった。フランスでは後年に再評価されるものの、公開時には客入りが振るわず、映画はのちにアメリカと日本で大好評を得たことで救われた。とりわけ日本では川喜多長政・かしこ夫妻(東和映画)がつけた邦題の魔力によって、それ以降仏革命記念日を日本では「パリ祭」と呼ぶことが一般化したほどの成功だった。

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『巴里祭』4Kデジタル・リマスター版

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