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[2019.07]平安 隆 全曲台湾録音のアルバム『雲遊び』

文●大石 始 text by HAJIME OISHI

 70年代にはマルフクレコードのさまざまなレコーディングに参加。その後、喜名昌吉&チャンプルーズで活躍したほか、ボブ・ブロッズマンやソウル・フラワー・ユニオンとの共演も繰り広げてきた平安隆。2016年には沖縄民謡にふたたび取り組んだ新作『悠』を発表した彼が、全曲台湾録音のアルバム『雲遊び』を完成させた。

 今回は2000年代前半に4年ほど活動を共にしていたギタリスト、大竹研との共同プロデュース作。かつては沖縄居酒屋を中心に年間200本のライヴを2人でこなしていたが、大竹が台湾に拠点を移したことからしばらく共演の機会がなかったという。今回は大竹も参加するトリオ、東京中央線が全面バックアップ。台湾の国民的歌手である萬芳(ワン・ファン)らも参加している。

 台湾と南西諸島の間を流れる黒潮のように大きくうねる音楽世界のなかには、レゲエやファンクのニュアンスも溶け込んでいる。オリジナリティー溢れる力作を作り上げた平安と大竹に話を聞いた。

── 今回のアルバムを作ることになった経緯を教えてください。

大竹 2016年に平安さんが作った『悠』というアルバムを聴いて、『平安さん、やっぱりすげえな』と思ったんです。そのあと久々に台湾で一緒に演奏させてもらう機会があって、話をしてみたらまだまだやりたいことがあると。それで、僕がやっている東京中央線のライヴを観ていただいたんですよ。それが一昨年。

平安 沖縄の音楽に対してドラムやベースを入れるというスタイルは今までたくさんあったけど、どれも洋楽寄りの感じがしたんですよ。土台となるフォークソングを作って、そこに三線を入れ、『はい、これが沖縄の音楽ですよ』というやり方。自分も今までドラムやベースとやってきたけど、今までの作品は僕のほうから(それらのプレイヤーに)寄っていくことが多かったんですね。やりきれてないという感覚があった。でも、東京中央線だったら一緒にやれるんじゃないかなと思ったんですよ。お互いに歩み寄りつつできるんじゃないかって。

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