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[2024.1]2023年ブラジルディスク大賞 関係者投票①

※関係者投票の内容を五十音順でご紹介します。
(カタカナ表記のものは国内盤として発売されています)


●麻生雅人

Mega Brasil編集長、カシャッサ・カウンシル・ジャパン主任研究員
ブラジルの国民酒カシャッサの普及活動に努めつつ、オンライン講座「ボサノヴァの裏道を巡る」も第5シーズンに。

今年もR&Bのリリースはそれなりにあったけれどパッとしなかった印象。その一方でアナ・フランゴや、“クルビ・ダ・エスキーナ×ビージーズ” なフェスタ・テンペスターヂなど、MPBの作り手の間で70~80年代ソウルやディスコ・サウンドLOVEが目立った気がします。アナガブは、本年の選考には入れられないけど11月に出たアコースティック作品もいいです。ヴィニの歌声は父ジョルジより好き。

 1.  Russo Passapusso, Antonio Carlos e Jocafi / Alto Da Maravilha

 2.  Vini Vercillo / Real

3.  Matéria Prima / No Intervalo do Fim

4.  Ana Gabriela / Degradê

5. pumapjl , SonoTWS / Autodomínio

6. アナ・フランゴ・エレトリコ / ミ・シャマ・ヂ・ガト・キ・エウ・ソウ・スア (Ana Frango Eletrico / Me Chama de Gato que Eu Sou Sua)

 7. Flavia K / Universo Susupenso

 8. Pedro Indio Negro / Livrai-nos Do Mel

9. Bia Ferreira / Faminta

10. Festa Tempestade / Festa Tempestade


●石郷岡 学

山形ブラジル音楽協会会長。泌尿器科医。ブラジル音楽を中心に様々な音楽を、SNSを中心に紹介しています。

今やブラジルの音楽界をリードする存在の1)。2)全然知らなかったミネイロの好盤。3)ヴァネッサ史上一番カッコ良い作品。4)ロウレイロがプロデュースした新星。5)メロウなサウンドとジェントルな歌声。6)多様な要素を醸成した独創的作品。7) 端正なハイトーン。質が高い。8)「迫力」ともいうべき独自の空気感。9)バラ・デセージョのメンバーのフォーキーな佳作。10)ウィズストリングスで超ロマンティック。

1. アナ・フランゴ・エレトリコ / ミ・シャマ・ヂ・ガト・キ・エウ・ソウ・スア (Ana Frango Elétrico / Me Chama de Gato que Eu Sou Sua)

2. Pedro Pajé, Nando Braga & Luiz Paulo Goulart / Ponto de Partida

3. Vanessa Moreno / Solar

4. Nara Pinheiro / Tempo de Vendaval

5. キニョーネス / センテーリャ(Qinhones / Centelha)

6. Rubel / As Palavras, Vol.1 & 2

7. Ian Lasserre / Meu Unico Medo é Primavera

8. Domenico Lancelotti / sramba.

9. Zé Ibarra / Marquês, 256

10. Ivan Lins / My Heart Speaks


●伊藤亮介

(有)大洋レコード取締役 / 全軟連公認学童コーチ 
2005年より東京・神楽坂でブラジル・アルゼンチンからの輸入盤CD店/レーベルを運営。2022年に近隣で移転し、コーヒースタンドを併設。季節のアップルパイが好評、木金はランチもやってます。
https://taiyorecord.com/

日頃店で掛けるフィジカル製品の中で選出しました。売上高でいくとベストは、小野リサやクレモンティーヌにランディ・ブレッカーも参加した②なのですが、個人の好みでシルキーな声と若手いちの突き抜けたギター奏法、独自解釈が聴きどころのエリゼッチ歌曲集①にしました。中古ギター界でも話題に昇るペドロ・マルチンスは、⑥とも通じる浮遊感のソロ作も発表しましたが、③のギター・デュオがより新鮮で秀逸と感じました。

1. Celso Sim e João Camarero / Divina Dádiva-Dívida Elizeth Cardoso

 2. Luiz Millan / Brazilian Match 

3. ダニエル・サンチアゴ&ペドロ・マルティンス / ムーヴメント(Daniel Santiago & Pedro Martins / MOVEMENT)

 4. Mônica Salmaso e Andre Mehmari / MILTON 

 5. Laercio de Freitas / Moderno e Eterno

6. フレデリコ・エリオドロ / ザ・ウェイト・オブ・ザ・ニュース(Frederico Heliodoro / The Weight of the News)

7. アナ・フランゴ・エレトリコ / ミ・シャマ・ヂ・ガト・キ・エウ・ソウ・スア (Ana Frango Elétrico / Me Chama de Gato que Eu Sou Sua)

 8. Romulo Fróes e Tiago Rosas / Na Goela

 9. Lucas Santtana / O Paraíso

 10. ベベウ・ジルベルト / ジョアン(Bebel Gilberto / João)


●金田直樹(KND)

ディスクユニオン渋谷ジャズ・レアグルーヴ館ブラジル担当
今年から店舗が変わりました。引き続きブラジルのレコードを探求してまいりますのでよろしくお願いいたします。

1位に挙げた Marina Sena は他のアーティストのアルバムにも度々ゲストで参加しており、今回挙げた Juliette『Ciclone』や Fleezus『OFF MODE』にもフィーチャーされています。
特に Marina Sena と絡みが多いアーティストが Fleezus や2021年作が今年レコード化された Jean Tassy、Iuri Rio Brancoで、この辺りの疾走感あるネオソウルや、Rubel がレーベルメイトのBKとのコラボでも少し披露したような現行バイレ・ファンキ系が今年のマイブームでした♪

 1. Marina Sena / Vício Inerente

2. Rubel / As Palavras, Vol.1 & 2

3. DJ Tahira / Minhas Versões

4. Juliette / Ciclone

 5. Fleezus / OFF MODE

6. pumapjl & SonoTWS / Autodomínio

 7. Orochi / Vida Cara

 8. Yoùn / Unicórnio

9. Djonga / Inocente “Demotape”

10. IZA / AFRODHIT


●5代目

会社員
デザイナーでDJのプロレスラーのイクメン。

今年のブラジル音楽は意欲作や良企画盤が豊富な印象でした。ルイーザ・ソンザの1は可愛いだけじゃない、実力の伴った存在感を放ちました。今年他界したヒタ・リーの曲を引用した “Lança Menina” は必聴。その他の曲でもブラジル音楽の再解釈で楽しませてくれました。フーベルの北東部アプローチの2、シルヴァ&リニケルのライブ盤7、ピチィの名作アルバムのカバー8、シャンヂのカエターノを歌う10などは、じっくり聴き込んでいきたいですね。

1. Luísa Sonza / Escândalo Íntimo

2. Rubel / As Palavras, Vol.1 & 2

3. Roberta Sá / Sambasá

4. Majur / ARRISCA

5. Marcelo Tofani / fantasia de um amor perfeito

6. Melim / Quintal

7. Silva & Liniker / Silva & Liniker Ao Vivo

8. Pitty / Admirável Chip Novo (Re)Ativado

 9. IZA / AFRODHIT

 10. Xande de Pilares / Xande Canta Caetano


●宿口 豪

Bar Blen blen blen 店主
音楽/カイピリーニャ/ブラ飯/サッカー好きが集まる渋谷のブラジルバーです。

新譜は主に当地のラジオやSpotifyでチェックしてますが、その中でアルバム通して素晴らしいと思った物を選びました(現地で大人気のピザジーニャetc…はアルバムというよりは曲単位になるので敢えて外しました、好きですけどね)。①②はベテランの貫禄、圧巻でした。やはりサンバは大好きなので上位に。MPBも新しい才能が続いていて頼もしいですね。また去年の作品ですが Bala Desejo はLive以来いつも頭の中で流れてました。

 1. Wilson das Neves / Senzala e favela

 2. Maria Rita / Samba da Maria Ao vivo

3. アナ・フランゴ・エレトリコ / ミ・シャマ・ヂ・ガト・キ・エウ・ソウ・スア (Ana Frango Eletrico / Me Chama de Gato que Eu Sou Sua)

4. Julia Branco / Baby blue

 5. Clarice Falcão / Truque

 6. Julia Mestre / Arrepiada

 7. Vanessa da Mata / Vem doce

8. アンナ・セットン/未来はもっと美しい(Anna Setton / O futuro é mais bonito)

 9. Ian Lasserre / Meu unico medo e primavera

10. Vini Vercillo / Real

(ラティーナ2024年1月)


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