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Web版 2022年11月

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#ブラジル音楽

[2022.11]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㉘】 Russo Passapusso, Antonio Carlos & Jocafi 『Alto da Maravilha』

文:中原 仁  まだ地元バイーアでもオルタナティヴな存在だった2013年夏に初来日、フジロックに出演し東京でもライヴを行なった、バイアーナシステム。2017年、バイーアのカーニヴァルで大ブレイク、今ではバイーアのアフロ・ミクスチャー・ポップをリードする存在のバンドとなった。 BaianaSystem 2013/7/29 at 渋谷WWW  バイアーナシステムの頼もしいフロントマンが、来日公演でも抜群の声の存在感を発揮していたフッソ・パッサプッソ(1983~)。2014年

[2022.11]【連載シコ・ブアルキの作品との出会い㉟】 上からでも下からでも読める歌詞 — Corrente

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  シコ・ブアルキは、ポルトガル語の歌詞を、実に巧妙に操ります。多くの作品において、誰かを批判した内容であるのに、そう見えない歌詞になっていたり、文脈や着眼点次第で二重三重にも異なる意味を感じ取ることができる複雑な作品があったりと、卓越した技を見せてきたことについて、この連載で何度かご紹介してきました。  中には、体制批判の歌に数えられる作品とみられつつも、表面上は一切非難する

【追悼】[2022.11]悲報!!! ブラジル最高の女性歌手、ガル・コスタ逝く!!!

文●本田 健治 texto por Kenji Honda  ブラジルから悲しすぎる報せが届いた。  2022年11月9日、ブラジル・ポピュラー音楽界の至高の歌手、ガル・コスタがサンパウロの自宅で、77才の生涯を終えた。  前の週に、サンパウロで開かれた大きなフェスティバル「プリマベーラ・サウンド」というイベントのアトラクションに出演する予定だったが、少し前に行った右鼻窩のしこりを取り除く手術の回復が思わしくなく、休養が必要なため、直前で参加を取りやめていた…。  5