※関係者投票の内容を五十音順でご紹介します。
（カタカナ表記のものは国内盤として発売されています）

●高木慶太

1. POSS / Proteja Os Seus Sonhos, Vol.2

2. レチエレス・レイチ ＆ オルケストラ・フンピレズ / モアシール・ヂ・トドス・オス・サントス

3. João Donato / Serotonina

4. マルセロ・ガルテル / バシア・ド・コブリ

5. Becca Perret / Na Becca

6. Clara Lima / Som Que Vem Da Alma

7. ムーンズ / ベスト・ケプト・シークレット

8. João Mar / Amar

9. Robertinho Silva e Alexandre Ito / Nascimento Das Canções

10. DJ Meme / Som Bacana

●高橋健太郎

順位は聴いた頻度を反映している。ジョイスの1977年録音が新譜としてアナログで買えるという事件には抗えなかった。
ブラジル在住ではないアーティストも含まれるが、それもブラジル音楽の広がりを示すものと捉えた。
アルバムは出なかったが、ギタリストのオタヴィオ・トレドのシングル群が素晴らしく、聴いた頻度なら上位に入る。
しかし、ブラジル音楽の情報を得るのが年々、難しくなってきている感は否めない。何か新しいチャンネルを見つけたい。

1. ジョイス・モレーノ / ナトゥレーザ

2. Charlotte Dos Santos / Morfo

3. Sofia Cupertino / Venusiana

4. Bruno Berle / No Reino Dos Afetos

5. Anavitória / Trilhas

6. Lívia Nestrovski, Henrique Eisenmann / Nação

7. Antonio Loureiro & Rafael Martini / Ressonância

8. シルヴィオ・フラーガ / ホバーロ・ネニュン

9. Song Yi Jeon & Vinicius Gomes / Home

10. アバセ / ラロイ

●田方春樹（lessthanpanda）

知名度あるなしにかかわらず、感銘を受けた作品を選出させていただきました。1.Bala Desejoの音楽は圧倒的でした！ ここ半世紀のブラジル音楽を総括し、未来へのバトンを渡す存在と言っても過言ではないかと。2.Pedro Santos、3.César Lacerdaも甲乙付け難く何度も繰り返し聴きました。ほかにも個性的・創造的な素晴らしい作品ばかりで、あらためてブラジルの音楽文化の豊かさを実感。

1. バーラ・デゼージョ / シン・シン・シン

2. Pedro Santos / Feliz Cidade

3. セーザル・ラセルダ / ナソンエス、オーメンス・オウ・レオンエス

4. Xênia França / Em Nome da Estrela

5. Yotam Silberstein / Universos

6. Andréa Pinheiro & Jacinto Kahwage / Voz Passional: Jorge Andrade

7. Flora Purim / If You Will

8. Luciana Viana & Eddy Andrade / Raízes nas Nuvens

9. Juliana Linhares / Nordeste Ficção

10. Badi Assad / Ilha

●中原 仁

１位、２位、３位は即決。以下は順不同で秀作が多かったバイーアからもう２作、黒人音楽に根ざしたポップス２作、ラスト３作は自分に身近な人たち、という流れ。別枠で賞賛したいのが、エミシーダらがプロデュースした大ベテラン、アライーヂ・コスタの新作でした。ブラジルに通い出してからこんなに長い間（5年以上）渡航が途絶えてるのは初めて、2023年は行かねばの息子。新刊書「ブラジリアン・ミュージック200」もよろしくお願いします！

1. バーラ・デゼージョ / シン・シン・シン

2. レチエレス・レイチ ＆ オルケストラ・フンピレズ / モアシール・ヂ・トドス・オス・サントス

3. Mestre Môa do Katendê / Raiz Afro Mae

4. Gilsons / Pra Gente Acordar

5. Bruno Capinan / Tara Rara

6. Glue Trip / Nada Tropical

7. Guinu / Palagô

8. Alfredo Del-Penho, João Cavalcanti, Moyseis Marques, Pedro Miranda / Desengaiola

9. Beatriz Azevedo e Moreno Veloso / Clarice Clarão

10. Carlos Malta & Pife Muderno / em Gil : Suite Viramundo

●西島浩一郎

コロナ禍が続いたため自宅で音楽を聴く時間が増えた。好んで聴いたものを中心に１０枚選んだ。今年のブラジル音楽は時代を反映し内省的なものが多かった気がする。⑦の笹久保伸はリモート録音で制作された秩父前衛派の好盤。映像制作とライブを連動した企画を福岡で実施できたのは奇跡。②ガル・コスタは訃報とともに思い出深い一枚になった。
④ドナートとジャルズ・マカーレは究極のなごみ音楽。

1. レチエレス・レイチ & オルケストラ・フンピレズ / モアシール・ヂ・トドス・オス・サントス

2. Gal Costa / Nenhuma Dor (COLOR LP)

3. ホベルタ・サー / サンバス&ボッサス

4. ジョアン・ドナート & ジャルズ・マカレー / シンテジ・ド・ランシ

5. ムーンズ / ベスト・ケプト・シークレット

6. レオナルド・マルケス / フリーマーケット・ミュージック

7. 笹久保伸 / マウント・アナログ

8. チン・ベルナルデス / ミル・コイザス・インヴィジヴェイス

9. Cristovão Bastos & Mauro Senise / Choro Negro - O samba chorado de paulinho da viola

10. アレシャンドリ・ヴィアナ・トリオ / MÚSICA PARA DAR SORTE

●ノビオ

ギンガの静謐な面を捉えた声とギターによる①を選んだ。続いてミルトンの引退を想いミナス王道の②、ガルの訃報に感じドミンゴ的空気感あふれる③。④は前デュオ作の極限的繊細さに比べ穏やかだが同様に美しい。⑤は期待通り高水準。⑥は関連作を昨年１位にしたのでこの位置。古典と現代の対照的な美意識のショーロ作品を⑦と⑧に挙げた。⑨はイタリア制作の高純度ＭＰＢ。フェミニーナと質感の異なる⑩のグルーヴは極めて爽快。

1. Anna Paes / Você você, Anna Paes canta Guinga

2. Clayton Prósperi / Cativo

3. Sessa / Estrela Acesa

4. Eduardo Gudin com Léla Simões e Naila Gallota / Valsas, Choros e Canções

5. Mônica Salmaso & Dori Caymmi / canto sedutor

6. Zé Miguel Wisnik / Vão

7. Choro das 3 / Olho de boi

8. Gian Correa e Os Chorões Alterados / O abismo da prata

9. Tatiana Valle & Giovanni Guaccero / Canto Estrangeiro – As canções de Giovanni Guaccero e Luís Elói Stein

10. ジョイス / ナトゥレーザ

（ラティーナ2023年1月）