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#emagazineLATINA
[2022.11]【太平洋諸島のグルーヴィーなサウンドスケープ㉘】 アオウミガメの旅 ―小笠原で生まれ、育まれた子どもの歌―
文●小西 潤子(沖縄県立芸術大学教授) 世界的に個体数が減り、絶滅も危惧されるアオウミガメの日本最大の産卵地が小笠原です。小笠原海洋センターは、魚類や鳥類などの天敵から捕食される確率を低くするため、父島の海岸で回収した卵を人工ふ化し、数ヶ月飼育して放流しています。アオウミガメは、採食を行う地域と産卵地の間を回遊することが知られています。小笠原諸島で産卵する個体群は、南日本や南西諸島で採食することが知られますが、放流した個体が東のハワイの手前に向かった例も観察されています。
[2022.11]【境界線上の蟻(アリ)~Seeking The New Frontiers~2】 Fulu Miziki(コンゴ民主共和国)
文●吉本秀純 Hidesumi Yoshimoto コンゴ民主共和国発のポピュラー音楽といえば、その代表格は言うまでもなくルンバ(スーク―ス、リンガラ音楽)。しかし、2000年代に入った頃から注目されるようになってきたのが、廃車の部品や使用済みのポリタンク、空き缶といったキンシャサの街に転がっている〝ジャンク品〟を改造して組み立てた自作楽器を使ってユニークなサウンドを奏でる面々だろう。電気増幅した親指ピアノで世界中にインパクトを与えたコノノNo.1もマイクやスピーカー、打
[2022.11] Bs. As. Tokyo Connection 2022 ~ブエノスアイレスと東京を結ぶ、新たなシーンへ~
文●斎藤充正 アストル・ピアソラの孫であるドラマー、ダニエル・ピピ・ピアソラらとのエスカランドゥルムや、バンドネオンのルシアーノ・フングマンらのラ・カモーラ、自身のセステートやトリオ、そしてアストル・ピアソラ財団キンテートなどで活躍を続けてきたピアニストでアレンジャー、コンポーザーのニコラス・ゲルシュベルグ。 片や、5人組ユニットのLAST TANGOを率い、幅広いジャンルのアーティストたちとも共演を続けるヴァイオリン奏者の柴田奈穂。昨2021年12月には、座・高円寺2
[2022.11]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㉘】 Russo Passapusso, Antonio Carlos & Jocafi 『Alto da Maravilha』
文:中原 仁 まだ地元バイーアでもオルタナティヴな存在だった2013年夏に初来日、フジロックに出演し東京でもライヴを行なった、バイアーナシステム。2017年、バイーアのカーニヴァルで大ブレイク、今ではバイーアのアフロ・ミクスチャー・ポップをリードする存在のバンドとなった。 BaianaSystem 2013/7/29 at 渋谷WWW バイアーナシステムの頼もしいフロントマンが、来日公演でも抜群の声の存在感を発揮していたフッソ・パッサプッソ(1983~)。2014年
[2022.11]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2022年11月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】
e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 VRï · Islais a Genirレーベル:Bendigedig [23] 19位 Okra Playground · Itkuレーベル:Nordic Notes [-] 18位 BKO
[2022.11] 【映画評】 『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』 ⎯⎯ 心揺さぶる王道の恋愛物語と斬新で大胆な表現がせめぎ合う、特異で非凡な画家を描いた異色作。
『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』 心揺さぶる王道の恋愛物語と 斬新で大胆な表現がせめぎ合う、 特異で非凡な画家を描いた異色作。 文●圷滋夫(映画・音楽ライター) ルイス・ウェインという人物を知っているだろうか? 19世紀末から20世紀にかけて、擬人化された猫の絵が大人気となったイギリスの画家で、その絵を見れば思い当たる方もいるはずだ。本作はそんな彼の人生を描いており、当然多くの猫やその作品も登場するので、猫好きには何ともたまらない一本だ。しかしいわゆる “猫