マガジンのカバー画像

Web版 2023年8月

6
2023年8月に新規にアップした記事のみが収められているマガジンです。こちらでアーカイブ記事は読めませんので、アーカイブ記事も購読するには定期購読マガジンの「ラティーナ」(月額9…
¥950
運営しているクリエイター

#音楽

[2023.8]【境界線上の蟻(アリ)~Seeking The New Frontiers~11】シルビア・ペレス・クルス(スペイン)最新作『Toda la vida, un día(人生のすべて、ある日)』

文●吉本秀純 Hidesumi Yoshimoto  スペイン発の女性シンガーといえば、最近ではやはりダンサブルな音楽性に転じて汎スペイン語圏を制するポップ・ディーヴァとなったロサリア(Rosalia)の躍進が目を引いてきたが、同じくフラメンコを起点としながら2010年代以降に独自のスタイルを確立してきた歌い手としては、方向性はまったく違うがシルビア・ペレス・クルスも忘れることはできない。83年にカタルーニャ州に生まれ、国内外で高い評価を集めた4人組女性フラメンコ・ユニット

[2023.8]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2023年8月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 Matthieu Saglio · Voicesレーベル:ACT [17] 19位 Cantares del Pacífico · Aguajes de Mar y Manglarレーベル:Cha

[2023.8]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㊲】 Elza Soares 『No Tempo da Intolerância』

文:中原 仁  2022年1月20日、91歳で旅立ったエルザ・ソアレスが、世を去る直前までスタジオで録音し、結果的に遺作となった『No Tempo da Intolerância(ノ・テンポ・ダ・イントレランシア)』が、生誕93年を迎えた2023年6月23日、デジタル・リリースされた(注:誕生日は1930年7月22日説もある)。  『不寛容な時代に』と題する遺作は、ほぼ全曲が新曲もしくは未発表曲。エルザは10曲中7曲のソングライティングに携わり、多くの歌詞の出典は、彼女が