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[2020.09]トニーニョ×ジャキス×スザーノ×リミーニャ─ブラジル音楽界の最重要人物たちによるスーパーユニット「シンカンセン」が日本に捧げるアルバムをリリース | トニーニョ・オルタ インタビュー

文●花田勝暁

 もう何回聴いたか分からないが、特殊で特別、ここにしかない 「大人のためのインストゥルメンタル音楽」だ。ずっと聴いていられる。

 トニーニョ・オルタ×ジャキス・モレレンバウム×マルコス・スザーノ×リミーニャによるブラジル音楽界の重要人物4人によるユニット「シンカンセン」。ブラジル音楽ファンには、この4人の名前の連なりを見るだけでなかなかの衝撃度だが、ということは編成は... ギター×チェロ×パーカッション(但し、エレトロアクースティコ)×ベース。一体どんなサウンドなのか。この編成でやっているのは、世界広しといえど、このユニットだけだろう。

 「ライヴで演奏するためのアルバムで、基本的にオーバーダビングしていない」(リミーニャ)というアルバムのサウンド。名手たちのいい意味で力の抜けた余裕のある演奏が、このアルバムを何度聴いても「聴き疲れ」しない理由かもしれない。それぞれの曲に、4人の良さがしっかり出ているのは、メンバーの中に、 リミーニャとジャキスという名プロデューサーが2人参加しているからか。特殊な編成のはずなのに、まとまったサウンドになっている。まとまっているけど、しかし、新しい音。新しくて気持ちいい音。

 どうしてこんなスーパー・ユニットができたのか? しかも、なんで「シンカンセン」ってユニット名なのか?? 坂本龍一が参加している??? 謎の多い作品であるが、トニーニョ・オルタへのインタビューで、これらの謎を紐解いていきたい。

 読んでいただければわかるが、時間はかかるかもしれないが、ぜひこの4人で、日本にライヴをしてに来て欲しい。その時まで、このアルバムを繰り返し聴いて待っている。

 本作は、日本のみでのCD化が決定している。ソニーミュージックより10月28日発売予定。

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