【連載 アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い⑬】暗い元歌を明るいものに変えてしまった美女 — イパネマの娘 —
文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura
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シコ・ブアルキとトン・ジョビンの作品についての中村安志氏の大好評の二つの連載ですが、今回はトン・ジョビン、今年の締めに、いよいよボサノヴァ最高の有名曲です。両連載は新年もまだまだ続きます。ご期待くださいね。(編集部)
「見ろ、なんて最高に美しい/愛嬌でいっぱい/あの子だ、通り過ぎる娘」。目の前の美女を讃えつつ、ため息混じりに募る思いを綴っていく、微笑ましい歌詞が流れていきます。1962年、コパカバーナのナイトバー「ボン・グルメ」でジョビンらがお披露目した後、たちまち大人気を博し、英訳版がアメリカでも大ヒットした名曲「イパネマの娘」。さすがのヒット曲。歌ができる前はもちろんのこと、流行した後においても、様々な紆余曲折があったようです。
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