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[2017.01]【連載 ラ米乱反射 #129】アイスランド人は「新世界一番乗り」を主張 コロンブス到達の地バハマに目立たぬ銅像

文●伊高浩昭(ジャーナリスト)

 1492年10月12日のクリストーバル・コロン(コロンブス)のバハマ諸島到着は、「大航海時代」を招来、それによって旧世界欧州が新世界米州を支配し、以来今日まで5世紀を超える欧州文明の世界支配の源となった。それ故に欧州人が書いた世界史上、コロンの航海は燦然たる光を放ってきた。旧世界ユーラシア大陸の東端に位置する日本にも16世紀前半、欧州人が渡来、日本も世界史の荒波に洗われ始める。それに意固地になって抵抗したのが鎖国だった。鎖国の背景には、「スペインとポルトガルは到達地を占領し住民を虐殺する」とオランダ人が徳川幕府に告げ口した事実もある。アブヤ・ヤラ(アメリカ大陸)の先住民族は、コロン来訪を欧州人による「侵略と虐殺の始まった日」と位置づけ、大挙して押し寄せた欧州人航海者たち共々厳しく糾弾してきた。またアフリカ大陸から強制連行され奴隷として酷使された人々にとっても、コロンの大西洋横断は悪夢と受難の始まり以外の何物でもなかった。

▼エリクソンの北米到達

 このような「新世界到達史」に異論がないわけではない。中国(明)の永楽帝は1405年、鄭和(1371~1434)に大船団を率いてインド洋をできるだけ遠くまで航海するよう命じた。航海は1433年まで7次に亘ったが、第5次航海では東アフリカのケニア沿岸にまで到達したとされる。中国には、鄭和船団の一部が喜望峰を越えて入った大西洋を横断、コロンよりも何十年も先にアメリカ大陸に到達した可能性があると指摘する史観がある。だが、この説は証明されていない。

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ルター派改革教会大聖堂とレイフ・エリクソン像(2016年10月11日、レイキャヴィックで伊高浩昭撮影)

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