[2020.02]ブラジルフィールドワーク #21 環境正義と環境レイシズム
世界で森が燃えている
森が燃えている。昨年6月は北極圏のアラスカ、シベリアで。8月はアマゾンが燃え始め、9月には東南アジアのボルネオ島やスマトラ島でも。10〜11月にはカリフォルニアが。そして9月にオーストラリアで始まった森林火災は年が明けてもまだなお、炎が収まる兆しがない。乾期の森林火災はオーストラリアでは自然現象のひとつだとはいえ、例年にない規模で拡大し続けている。
世界中で頻発し大規模化する森林火災の背景にあるのは、大気の高温化と乾燥化だ。火元の原因が自然発火ではなく人為的なものであるアマゾンにおいても、気候の変化が激しい延焼を引き起こして火災を大規模化させている。アマゾンの高温化と乾燥化は、農業開発等を目的とした森林伐採が原因だ。科学者たちは「このまま森林破壊が進めば30年後にはアマゾンは、オーストラリアのように乾期に自然発火が起こる乾燥した森になるだろう」と警告している。
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