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[2019.07]東郷清丸 ニューアルバム『Q曲』|「僕がみつけた究極の9曲です。」

文●西澤裕郎 text by HIROO NISHIZAWA

 デザイン会社Allrightの活版印刷職人として働きながら、2017年に立ち上げた社内レーベル「Allright Music」よりリリースした『2兆円』が大きな話題を呼んだ、東郷清丸。セカンド・アルバムとなる『Q曲』は、エンジニアの葛西俊彦とともにサウンド面やアレンジをプロデュース。演奏面では、ベース厚海義朗とドラムス河合宏知を軸に、パーカッション・コーラスに角銅真実、サックスにあだち麗三郎など、名うてのゲスト奏者が参加、Mei eharaとのデュエット曲なども収録している。花を生けるように作ったという『Q曲』について、東郷に話を訊いた。

── 前回の取材時(2019年1月)に、次のアルバムの明確な方向性が見えてきているとおっしゃっていましたが、イメージ通りのものになりましたか?

東郷 いい意味でイメージ通りにはならなかったというか、僕1人ではイメージしきれない奥のほうまで到達した印象ですね。ベーシック録りが終わってから、作品の世界観をより深めていくために必要な音を入れていったんですけど、「湯けむりみたいな感じでぶわーです」とか「日本の……魔界なんです」みたいな演奏指示をして(笑)。抽象的な表現がすごく飛び交ったし、大部分の人たちがそこを感じ取ってくれる演奏者で、それぞれの解釈をしてやってくれましたね。

── アーティスト写真などでは清丸さんのインパクトが強いですが、楽曲面では演奏者に委ねているというのが今作のおもしろいところです。その対比をどう考えて制作されたんでしょう。

東郷 自分の創作方法って、花を生けるような感じだと思っていて。花って環境が揃って初めてちゃんと育って咲くじゃないですか? 僕からすると、それぞれの演奏者が本当にいい創作を生み出すための環境作りをしっかりして、あとはただ待つ。演奏者の人のふとしたすごくいいプレイをちゃんと発生させて、それを記録するみたいなことに今回は情熱を注ぎましたね。

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