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[2019.12]Peter Barakan's LIVE MAGIC! 2019 ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジック2019

写真と文●石田昌隆

photos & text by MASATAKA ISHIDA

 「ピーター・バラカンズ・ライヴ・マジック2019」が2日間、恵比寿ガーデンプレイスの、ザ・ガーデンホール、ザ・ガーデンルーム、ラウンジという3か所のステージで開催された。すでに毎年恒例のイベントとなっていて、今年で6回め。出演者のみならず、フード・マジックと呼ばれているスペースの飲食店まですべて、ピーター・バラカンさんの眼鏡にかなったもので構成されている。

 このイベントには毎年、興味をそそられるミュージシャンがいくつも出演しているが、今年は特に、ワールドミュージック系の良質な音楽を奏でるミュージシャンが多かった。小坂忠、シーナ&ロケッツなども出演したがワールド系で見たものを報告しておこう。

1日目は、10月19日、土曜日。

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タミクレスト

 タミクレストが期待どおり素晴らしかった。音楽、存在理由、ともに屈指である。メンバー5人のうち2人はフランス人だが、ウスマン・アグ・モサを中心とするトゥアレグのバンドだ。ウスマンは、パスポート上ではマリ人となっているが、トゥアレグにとっては、マリ北部というより、アザワドという独立国になるべき地域にあるキダルの出身者である。南からのマリ政府による弾圧に加えて、12年以後のマリ北部紛争で北からやってくるテロリストに翻弄され、アザワドの治安は極めて悪くなった。今は外国人が入ることはほぼ不可能だが、ウスマンはそれでも、アルジェリア南部タマンラセットのほうから行き来している。しかしキダルからマリの首都バマコへ移動することは無理のようだ。タミクレストは、ティナリウェンによって確立された砂漠のブルーズとも言われる音楽を奏でる若手のホープである。過酷な現実から生まれたビートとストイックな歌の説得力が凄い。ウスマンの表情は73年ごろのボブ・マーリーのように見える。

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