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Web版 2021年8月

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#沖縄

[2021.08]【連載 アルゼンチンの沖縄移民史⑦】もうひとつの戦争体験

文●月野楓子  オリンピックが終わった。言いたいことは色々あるけれど、ひとまず置いておくとして。  沖縄では、空手の喜友名諒選手が沖縄に初めてのオリンピック金メダルをもたらしたことに沸いた。喜友名選手の行きつけという食堂のおばぁが嬉しさで踊っている様子がテレビで流れ、見ているこちらまで嬉しい気持ちになった。  喜友名選手の母校は沖縄国際大学だ。大学のwebサイトにも早速お祝いのメッセージが掲載された。そこで同時に目に入るのは、8月13日「普天間基地の閉鎖を求め、平和の尊さ

[2021.08]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り13】 八重山のアンガマ −帰還する祖先神との交流−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  沖縄県の南端に位置する八重山の島々では、旧盆(盂蘭盆)のことをソーロン(精霊)と呼ぶ。島によっては、この時期にアンガマといって顔を笠や手拭いで覆い隠した青年男女の一行が集落の家々を歌い踊りながら巡り廻るのである。一行の先頭にはウシュマイ(爺)とンミ(婆)と呼ばれる老人の面を付けた存在がいて、各家で人々と数々の問答を行う。この老人は旧盆にムラに還ってきた先祖の代表すなわち祖先神であり、それに続く一行は祖先神に従う精霊た

[2021.08]【島々百景 第63回】黒島|沖縄【文と写真 宮沢和史】

文と写真●宮沢和史  沖縄を旅するようになった1990年代初頭の那覇空港は今よりいいもずっとこぢんまりとしていた。空港に着いてから離島行きの便に乗り換えるには、一旦ターミナルから出て、徒歩で離島行きの別のターミナルまで歩かなければならなかったのも今思えばユニークな思い出だが、その数百メートルの間に沖縄の暑さを直接肌で感じ、離島への旅に想いを馳せるのにちょうどいい時間だった。八重山の島々を旅したいのならまずそこから石垣島へと向かう。日本最西端の与那国島へは那覇からも空路で渡れ

[2021.08]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑬ 暑い夏を乗り越える沖縄料理~スブイ汁(シブイ汁)

レシピ提供と写真●宮沢和史  今月は、旬の野菜である冬瓜を使った沖縄料理を宮沢さんにご紹介いただきます。冬瓜はカリウムを多く含む夏野菜です。夏、汗をかいて失われたカリウムを補う効果もあり、ビタミンCも含まれているので、夏バテ対策にはピッタリです。  店頭で売られている冬瓜は大きいものが多いかもしれませんが、余ったものは皮をむいて使い易いサイズにカットして冷凍できますので、暑い期間に何度か作れると思います。(編集部) 材料(3〜4人前): 冬瓜 4分の1個 鶏肉 200g程