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Web版 2022年10月

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#沖縄

[2022.10]【太平洋諸島のグルーヴィーなサウンドスケープ㉗】 移住と「ふるさと」の音楽と踊りの往来と発展 ―沖縄の『浜千鳥』と『南洋浜千鳥』を中心に―

文●小西 潤子(沖縄県立芸術大学教授)  「旅」は、住む土地を離れて一時的に他の土地へ行くこと。一方、「移住」といえば「一時的」という印象が弱くなり、政治や宗教、経済上の要因で生活の場を変えることを指します。移住するには、「生きる」ための決断を伴うともいえましょう。  太平洋諸島の文化と暮らしは、人々の移住があってこそ成り立ったといえます。まず、1500年前にアジアから人類が到達したことで、太平洋諸島に音楽や踊りの種がもたらされ、芽生え、育まれました。その後、自然災害、出

[2022.10] 【島々百景 第76回】 慶良間諸島 沖縄県

文と写真:宮沢和史  沖縄本島那覇市の泊港からフェリーで一時間ほど西へ進むと、圧倒的な海の青さを誇る島々に渡ることができる。そう慶良間諸島である。沖縄県の海の青さといえば宮古島や八重山を思い浮かべる方が多いと思うが、沖縄本島から高速船に乗れば35分程度で行ける30km強の距離(泊港から恩納村への直線距離にほぼ等しい)にありながらその海の美しさには誰もが息を飲むはずだ。“○○○ブルー” という言い方を耳にすることが多いが “ケラマブルー” と表現される青はきっと多くの人の経験