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Web版 2024年9月

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記事一覧

[2024.9]ジルベルト・ジル、16年ぶりに来日!〜おそらく日本では最後のツアーとなる、3公演を実施〜

文●編集部  ブラジル音楽の歴史を作り出してきた音楽家、ジルベルト・ジル。今月末に16年ぶりに来日し、日本で3公演を行う。(東京公演は残念ながらすでに完売で、京都、高崎公演はまだ購入可能!)  ジルは今年8月に、来年(2025年)3月から開始するツアーが、キャリア最後のツアーとなることを発表した。ブラジル9都市とアメリカ、ヨーロッパでの公演が予定されている。その中には日本は含まれていないので、今回の公演が、おそらく日本での最後の公演となるであろう。  今回の来日は、ジル

[2024.9]【追悼】セルジオ・メンデス〜セレンディピティな人生を振り返る〜

文●岡本郁生  セルジオ・メンデスが亡くなったことを知ってすぐに思い出したのは、数々のヒット曲の中でも中学生のころに初めて聞いて衝撃を受けた「フール・オン・ザ・ヒル」のクールでソフト・ロックなサウンドと、当時の “中二な” (笑)日々のあれこれだったが(70年代初頭なのでリアルタイムではなくリリースからは少しあとになります)、驚いたのは、83歳というその年齢である。  「マシュ・ケ・ナダ」が大ブレークしたのが60年代半ば。それ以前にブラジルでもある程度のキャリアを積んでい

[2024.9]【映画評】日本映画の明るい光『ぼくのお日さま』『ナミビアの砂漠』  

日本映画の明るい光 『ぼくのお日さま』『ナミビアの砂漠』 文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  2024年は『夜明けのすべて』(三宅唱監督)『悪は存在しない』(濱口竜介監督)『ミッシング』(吉田恵輔監督)など、日本を代表する中堅監督のキャリアハイ・レベルの作品が既に公開され、この後も呉美保監督『ぼくが生きてる、ふたつの世界』や石井裕也監督『本心』などの期待作が公開を控えている。そんな邦画が充実した今年の中でも9月6日は、日本映画界の未来を明るく照らすであろう二人の新鋭監督

[2024.9]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」 ㊿】 Liniker 『Caju』

文:中原 仁  現代ブラジルのLGBTQ+アーティスト・パワーを代表する存在の、リニケル。2021年に発表した初ソロ名義のサード・アルバム『Indigo Borboleta Anil』が大ヒットし、2022年発表のラテン・グラミーで「ベストMPBアルバム」を受賞した。  日本でも「2021年ブラジル・ディスク大賞」音楽関係者投票部門で、マリーザ・モンチの『Portas』(一般投票1位)、カエターノ・ヴェローゾの『Meu Coco』(一般投票2位)といった強豪を抑えて第1位に

[2024.9]新しいモビスター・アレーナでの感動の再始動!!!アジア勢も大活躍!!!新チャンピオン決定!!!

レポート●本田 健治  今年のタンゴダンス世界選手権は、なかなかファイナルの場所も発表されず、今まで準決勝までやっていた USINA DEL ARTE で、小さく行われてしまうのか、と案じていたが、日本出発の直前になって凄いニュースが飛び込んできた。巨匠プグリエーセの出身地、ブエノスアイレス、ビジャ・クレスポ地区のモビスター・アレーナ・スタジアムで開催と発表があった。  世界の大都市に見るスーパー・アリーナ並、最大16,000人収容のまだ完成4,5年の新しい会場だ。クラブ