世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2021.05]【島々百景 第60回】 大正区 大阪府

[2021.05]【島々百景 第60回】 大正区 大阪府

文と写真●宮沢和史  この『島々百景』は本紙が紙媒体であった頃から続けていて、39話まで来たところで一旦単行本にまとめて発売した。連載開始当初から宮沢が旅をしてきた島々について書き連ねてきたわけだが、単行本になる最後の方では島に限らず、海無し県の山梨県や奈良県についても書いた。「そもそも地球上の陸地は全て“島”じゃないか!」「“島”とは必ずしもアイランドを指す言葉ではない。他所とは一線を隔てた自分たちのテリトリーである“シマ”を指す言葉でもある」という言い訳めいた言い分で武

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[2021.05]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り10】 沖縄のハーリー行事 −爬竜船競漕と龍蛇神への願い−

[2021.05]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り10】 沖縄のハーリー行事 −爬竜船競漕と龍蛇神への願い−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  沖縄では、旧暦5月4日に各地でハーリー行事(爬竜船競漕)が行われる。この日の朝、沖縄ではハーリー行事の始まりを知らせる鐘が鳴ると梅雨が開けると言われている。これは元々中国中南部に由来する行事であるが、それ以外にタイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、ボルネオ、香港、台湾と東アジア・東南アジアの各地で行われている。  爬竜船競漕の起源については、古代中国春秋戦国時代、楚の政治家屈原(くつげん)にまつわる由来譚がある。屈原

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[2021.04]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り9】 歌がつなぐ奄美と八重山−騒ぎ歌《六調》の系譜−

[2021.04]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り9】 歌がつなぐ奄美と八重山−騒ぎ歌《六調》の系譜−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  八重山には《六調節》(さまわ)という歌が伝わっている。これは、奄美諸島で盛んに歌い踊られる《六調》が伝わったものといわれている。奄美諸島北部の島々では、タネオロシ(餅貰い)などの祭や八月踊り、また様々な宴席の最後に必ずといっていいほど《六調》が踊られる。歌と三線、太鼓の伴奏に合わせて参加者が自由に乱舞するのである。これは沖縄のカチャーシーとよく似ている。奄美《六調》の三線の弾き方は、ギターのストローク奏法のように三線

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[2021.03]【島々百景 第58回】リマ|ペルー

[2021.03]【島々百景 第58回】リマ|ペルー

文と写真:宮沢和史  世界の新型コロナウイルスの累計感染者数・死者数を見てみると、ご存知の通り、その上位は主に南北アメリカ大陸とヨーロッパ諸国が占めているが、上位20カ国のうち、13カ国がこれまでに訪問したことがある国だったのには驚いた。デリケートな問題で、推測や憶測でものを言ってはいけないが、自分が好んで渡航してきた国々は人の交流、物の交錯によって文化が生まれてきた背景がある場所が多く、現在も人間同士が摩擦し合うことによって推進力を生み出しているような活気溢れるエネルギッ

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[2021.03]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り8】 沖縄の浜下り行事 −祓い清めと女の遊び−

[2021.03]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り8】 沖縄の浜下り行事 −祓い清めと女の遊び−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  3月になってずいぶん寒さも和らいできた。沖縄では旧暦の3月3日にハマウリ(浜下り)と呼ばれる行事が行われる。昨今の沖縄では、「ハマウリって、ビーチパーリ(ティ)ーのことでしょう?」とこたえる若者も多いようだが、ハマウリの本来の意味は海浜に打ち寄せる潮水で心身に付いた穢れを祓い清める行事である。  このハマウリ行事には由来譚がある。ある美しい娘のところに夜な夜な若い男が訪れてきた。母親は娘に男の身元を問うが、娘は答え

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[2021.02]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り7】 奄美大島の八月踊り −男女の歌掛けと太鼓の響き−

[2021.02]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り7】 奄美大島の八月踊り −男女の歌掛けと太鼓の響き−

本エントリーは、2/23(火)までは無料で読めますが、2/24(水)からはe-magzeina LATINA の定期購読会員の方が全文を読める記事になります。定期購読はこちらから。 文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  奄美大島では毎夏旧暦八月の初旬、夕暮れになると島のあちこちで太鼓を連打する音が響きわたり、力強い男女の歌声とともに、輪になって踊りを楽しむ人々の姿を見ることができる。これが奄美を代表する民俗芸能、八月踊りである。八月踊りは島によって名称

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[2021.01]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り6】 宮古のクイチャー −伝統と創造の拮抗−

[2021.01]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り6】 宮古のクイチャー −伝統と創造の拮抗−

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[2021.01]宮沢和史インタビュー 〜2020年について聞く ツアーのこと、沖縄のこと〜

[2021.01]宮沢和史インタビュー 〜2020年について聞く ツアーのこと、沖縄のこと〜

取材・文●佐々木俊広  2021年1月に最新作『次世界』のリリースを発表した宮沢和史。2020年をどのように捉えて行動し、どんなことを感じ、考えていた1年だったのか。コンサート・ツアーを終えたばかりの宮沢氏に話を訊いた。 ── まず、終えられた秋~冬のコンサート・ツアー「詩の朗読と歌によるコンサート2020 “未来飛行士”」についてお聞きします。 宮沢和史 10月から始めたツアーで、3公演中止にしてしまったので非常に心苦しくてですね、こちらの勝手な都合で中止にしてしまっ

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[2020.12]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り5】 沖縄の綱引き −夏折目の統合・厄祓・競合−

[2020.12]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り5】 沖縄の綱引き −夏折目の統合・厄祓・競合−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  沖縄の夏から秋にかけて各地で催される一大イベントとして、綱引きがある。人々が雄綱と雌綱を貫(かぬち)棒で固定し熱狂的に引き合うさまは地域毎に少しずつ様相が異なっていて、それぞれ独特の個性を発揮している。ここで、沖縄の綱引きに見られる諸特徴を列挙してみよう。 (1)綱引きは夏の大きな節目、折目(おりめ)の時期に行う。地域によって旧六月、旧七月、旧八月十五夜などと決まっている。 (2)集落を東/西(あがり/いり)に分け

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[2020.11]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り④】 沖縄の巡遊芸人チョンダラー −沖縄芸能のミッシング・リンク−

[2020.11]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り④】 沖縄の巡遊芸人チョンダラー −沖縄芸能のミッシング・リンク−

文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授)  「チョンダラー」ということばで多くの人が思い浮かべるのは、沖縄の夏の芸能エイサーにおいて、顔を白塗りにしてバサー(芭蕉布)をまとい、滑稽な動作で主役の太鼓打ち達に絡んだり補佐したりする役柄のことだろう。しかし、このようなエイサーの補佐役・道化役をチョンダラーと呼ぶようになったのは、ここ30年ほどのことである。  もともとチョンダラー(京太郎)とは、人形遣いや万歳、葬儀での念仏歌などをなりわいとして沖縄中を渡り歩いた

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