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#ラティーナ2022年9月
[2022.9]【太平洋諸島のグルーヴィーなサウンドスケープ㉖】 破壊と再生―ハワイ島の溶岩流と人々のダイナミックな暮らしとメレ・フラ―
文●小西 潤子(沖縄県立芸術大学教授) 今、世界中で「地球にやさしい」取り組みが広がっています。それは、人間が将来にわたって、地球上で快適で豊かな暮らしを保持するため。しかし、昔も今も、自然は必ずしも人々にやさしくはありません。日頃、便利な生活をしている私たちですら、度重なる自然災害に対して無力感にさいなまれます…。 ハワイ諸島では、キリスト教化する以前、万物に宿る神への畏怖からカプ kapu(戒律)を定めていました。深海で隔てられたハワイ諸島に移住してきたポリネシア
[2022.9]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㉖】 Carlos Malta e Pife Muderno em GIL『Suíte Viramundo』
文:中原 仁 マルチ・リード奏者、カルロス・マルタが率いる “笛と太鼓のバンド”、カルロス・マルタ&ピフィ・ムデルノの『Carlos Malta e Pife Muderno em GIL』。80歳を迎えたジルベルト・ジルの名曲を約40曲、アルバム4作品にまたがって演奏する壮大なプロジェクトだ。8月上旬に第1弾『Suíte Viramundo』が、9月上旬に第2弾『Suíte Tempo Rei』がデジタル・リリースされ、10月に『Suíte Primazia』、11月に
[2022.9] チン・ベルナルデス (TIM BERNARDES) インタビュー ⎯⎯ チン・ベルナルデスのコントラスト(後) ⎯⎯
チン・ベルナルデスのコントラスト (Os contrastes de Tim Bernardes) サンパウロ出身のシンガーソングライターは、 2枚目のソロアルバム『Mil coisas invisíveis』で MPB新世代を代表するアーティストとしての 地位を確立した。 ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ 文:ヂエゴ・ムニス(Diego Muniz|サンパウロ在住、ブラジル人音楽ジャーナリスト) グループ「オ・テルノ(O Terno)」でデビューして以来、注目を集めてきた
[2022.9] チン・ベルナルデス (TIM BERNARDES) インタビュー ⎯⎯ チン・ベルナルデスのコントラスト(前) ⎯⎯
チン・ベルナルデスのコントラスト (Os contrastes de Tim Bernardes) サンパウロ出身のシンガーソングライターは、 2枚目のソロアルバム『Mil coisas invisíveis』で MPB新世代を代表するアーティストとしての 地位を確立した。 ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ 文:ヂエゴ・ムニス(Diego Muniz|サンパウロ在住、ブラジル人音楽ジャーナリスト) グループ「オ・テルノ(O Terno)」でデビューして以来、注目を集めてきた
[2022.9]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2022年9月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】
e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 Itzhak Ventura · Aligned レーベル:Riverboat / World Music Network [-] ↓国内盤あり〼。 19位 África Negra · Ant
[2022.9]【連載 アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い㉚】 子供たちに歌わせても、大丈夫? ─ 《Pra mode chatear》
文と訳詞●中村 安志 texto e traduão por Yasushi Nakamura ジョビンの作品は、もともと学んだクラシックの作曲の延長として試みた作品(主に初期)、ブラジルの50年代の歌謡曲に沿った伝統的スタイルのラブソングの部類のほかに、ボサノヴァと呼ばれるようになった斬新なリズムと和声が響く作品群の中だけでみても、しっとりと慕情を語る歌、悲しい歌、人間の虚栄心に対する皮肉を込めた歌など、様々な世界を描く作品に分かれていますが、わかりやすい子供向けの歌を
[2022.9] 【映画評】 『3つの鍵』『秘密の森の、その向こう』⎯⎯ 親と子、そして祖父母をめぐるスリリングな群像劇と少女のおとぎ噺。
『3つの鍵』『秘密の森の、その向こう』 親と子、そして祖父母をめぐる スリリングな群像劇と少女のおとぎ噺。 文●圷滋夫(映画・音楽ライター) 今月は親と子、そして祖父母という三世代をめぐる傑作が2本公開されるが、その2作品の描き方はまるで印象の違うものだ。『3つの鍵』は3つの家族の10年間に渡る様々な出来事を、ほぼ2時間の上映時間の中に盛りだくさんで描いたリアルな群像劇で、メインとなるのは親の世代だ。一方『秘密の森と、その向こう』は8歳の少女を主人公に、母と亡き祖母