見出し画像

[2024.12]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」 53】 5 a Seco 『Sentido』

文:中原 仁

本エントリーは、12/11(水)からは、有料定期購読会員の方が読める記事になります。定期購読はこちらから。

 2000年代後半から2010年代に頭角を表した、ノヴォス・コンポジトーレス(新しいコンポーザーたち)と総称されるサンパウロの新世代。そのキーパーソン、ダニ・グルジェルとハイスクールの同級生だったト・ブランヂリオーニ、ヴィニシウス・カルデローニのほか、ペドロ・アルテーリオ、ペドロ・ヴィアーフォラ、ダニ・ブラッキ。この5人のシンガー・ソングライターが2009年に結成したバンド、シンコ・ア・セコ。当時は全員、20代前半だった。

 当初は、ライヴのために期間限定で結成したバンドだったそうだが反響が大きく、初ライヴ後にダニ・ブラッキが抜けてレオ・ビアンキーニが加入し、バンドは継続。2012年、同世代のオーディエンスの熱い声援に包まれたライヴCD/DVD『Ao Vivo no Auditório Ibirapuera』を発表し、その後、各メンバーのソロ活動と並行して活動を続け、スタジオ録音作を3枚、発表した。

 結成10周年を迎えた2019年、活動停止を発表。メンバーは個々の活動に戻った。ト・ブランヂリオーニはプロデューサーとして、アナヴィトーリアの『Cor』、ポルトガルのルイーサ・ソブラルの『DanSando』などを手がけた。

ここから先は

2,403字

このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…