[2023.10] 天橋立に降り立ったアフロ・ブラジリアンの宝石 〜ルエジ・ルナ インタビュー
インタビュー・文●中原 仁
協力●KYOTOPHONIE PR事務局
本誌9月号の初来日記念記事で “アフロ・ブラジリアンの宝石” と讃えられた、バイーア出身のルエジ・ルナ。宝石が日本三景のひとつ、天橋立(京都府)の砂浜に到着した。
今年、初開催されたボーダレス・ミュージック・フェスティヴァル「KYOTOPHONIE 2023 AMANOHASHIDATE」に出演したルエジ・ルナのバンドは、キーボード、ベース、ドラムス、パーカッションの4人編成。カーニヴァルで大声で歌うことで喉を頑丈にしたバイーアの多くの歌手と異なり、ルエジの歌声は張り上げすぎず軽やかにして、大地に着地した安定感があり、ジャズ・マナーも備えている。ライヴが始まって最初はカブリつきで聴いていたのだが、バンドの音がデカく声が引っ込み気味の音響バランスだったので、あえて会場の後方に移動したら、声量に頼らないルエジの歌声が逆にすぐ近くに聞こえてきたのは、彼女の声の遠心力がなせる技だろう。
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