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[2022.2]【中原仁の「勝手にライナーノーツ⑲」】『Elza Soares & João de Aquino』

文●中原 仁

   ───── 中原仁の「勝手にライナーノーツ」─────
 近年、日本盤の発売が減少し、日本における洋楽文化の特徴である解説(ライナーノーツ)を通じて、そのアルバムや楽曲や音楽家についての情報を得られる機会がめっきり減った。
 また、盤を発売しない、サブスクリプションのみのリリースが増えたことで、音楽と容易に接することが出来る反面、情報の飢えはさらに進んでいる。
 ならば、やってしまえ!ということで始める、タイトルどおりの連載。
リンクを通じて実際に音楽を聴き、楽しむ上での参考としていただきたい。

Elza Soares & João de Aquino『Elza Soares & João de Aquino』

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 1月20日、91歳で大往生した永遠のディーヴァ、エルザ・ソアレス。本誌の追悼記事にもあったように、世を去る2日前までDVDを収録、堂々たる現役のまま旅立った。

 遺作となったアルバム『Planeta Fome』は「2019年ブラジル・ディスク大賞」関係者部門で10位にランクイン。僕は即決で関係者投票の1位に推した。晩年とは思えない勢いで歌い続け、守りに入ることなく攻め続けたエルザ。ジャイルス・ピーターソンのドキュメンタリー映画『Brasil Bam Bam Bam』で彼女の鮮烈な歌声とコメントを見聞きできたことも貴重な思い出だ。

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