見出し画像

[2024.5]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」 ㊻】 Bernardo Zen 『Tudo é sinal』

文:中原 仁

本エントリーは、5/8(水)からは、有料定期購読会員の方が読める記事になります。定期購読はこちらから。

 このファースト・アルバム『Tudo É Sinal(トゥード・エ・シナル)』がサブスクで配信開始された2024年3月14日、18歳のバースデーを迎えたサンパウロのシンガー・ソングライター&ギタリスト、ベルナルド・ゼン。学校の友人たちと組んだバンド、ウマ・リラとの共演で、ベルナルドが全9曲を作詞作曲。収録時間20分のショート・サイズながら、白昼夢のようにさまざまな映像(半ば幻影?)が浮かんできて、次はどこに連れていかれるんだ? と言いたくなるようなトリップ感があるアルバムだ。

 詳しい資料がないので、まず映像を。級友たちと一緒にクリオーロの「Não existe amor em SP」、バーデン・パウエル&ヴィニシウス・ヂ・モライス作「Canto de Ossanha」を歌う映像だ。場所はおそらく学校の教室。マスクをしているのでコロナ禍の期間だろう。5人の右端がベルナルドだ。

Sarau guaracy - Não existe amor em SP (Criolo)

Trupe Guaracu - Canto de Ossanha
(Baden Powel e Vinícius de Moraes)

ここから先は

1,379字 / 1画像

このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…