[2021.03]【e-magazine LATINA】編集部が今週聴いてほしい世界の新譜からの5曲[3/10更新]
文●編集部
気になった新譜の中から、厳選した5曲を紹介します!
ぜひ、最後まで聴いていってちょうだーーい!!
1曲目。Ólafur Arnalds「Tiny Desk (Home) Concerts」
(※「曲」じゃねえっすけんど!)
アイスランドのレイキャビクにあるスタジオから、アイスランド出身の作曲家オーラヴル・アルナルズ(Ólafur Arnalds)が
npr (National Public Radio|アメリカ合衆国の非営利・公共のラジオネットワーク)の人気YouTube企画「Tiny Desk (Home) Concerts」に出演しています。
「ポスト・クラシカル」と称されることの多いオーラヴル・アルナルズの、過去と未来が融合した叙情的な音楽を堪能できます。オーラヴルが手前で弾いている背の低いアップライトピアノは、デンマークの「pianette」というピアノだそうです。素敵なスタジオですが、このスタジオは、オーラヴルが所有する前は、シガー・ロスが所有していたそうです(「Tiny Desk」っていう割にはぼくの机は大きいけど大丈夫かな?、って途中で冗談を言うのもかわいいですね)。
演奏したのは4曲。「Happiness Does Not Wait」以外の3曲は、2020年の最新アルバム『some kind of peace』に収録されています。
Tiny Desk (Home) Concerts での演奏曲:「Happiness Does Not Wait」「Woven Song」「Spiral」「We Contain Multitudes」
↓こちらは、音源としてごく最近リリースされた別のセッション。
2曲目。DIEGO SCHISSI QUINTETO「Árbol」
ディエゴ・スキッシ・キンテートがもうすぐ、5枚目のアルバム『Te』を発表します。先行してアルバムの1曲目の楽曲「Árbol」が公開されています。
全19曲で構成されるアルバム『Te』ですが、19曲全ての楽曲のタイトルは、「Por」という、スピネッタ(Luis Alberto Spinetta)が、Pescado Rabioso 名義でリリースしたアルバム『Artaud』の3曲目に収録された短い曲の歌詞に出る言葉から選ばれています。
『Te』の19曲のうち、メロディーの引用があるのは、19曲目の「Nube」のみで、その他の曲は、「スピネッタという存在」からのインスピレーションを表現しているということ。
ディエゴ・スキッシが、スピネッタをオマージュしたこんなヤバイ作品を作るとは思っていませんでした。
まだ、筆者もアルバム全体は未聴ですが、すんごい作品が届きそうです。
知ってました? ディエゴ・スキッシのアルバム・タイトルを並べると...
『Tongos』 『Tipas y tipos』『Timba』 『Tanguera』...そして今回が『Te』ということで、全部「T」から始まっているんです!
3曲目。Omar Sosa「Tsiaro Tsara|feat. Rajery 」
アルバム『An East African Journey』より
2021年3月期のWorld Music Chartで、初登場1位を獲得したオマール・ソーサのアルバム『An East African Journey』から。オマール・ソーサは、ジャズとアフロ・キューバンを軸に、アフリカ音楽やヒップホップを取り入れ活躍しているキューバ出身のピアノ奏者/作曲家。ブルーノートでの公演を中心に、日本への来日公演も多いです。
本作は、オマール・ソーサが2009年に東アフリカ7カ国でのツアーを行なった際に各地の伝統音楽の演奏家と録音したものに、スタジオで少し手を加え完成しました。
この曲でフィーチャーされているRajeryは、マダガスカル出身のバリハ(※マダガスカルの民族楽器の一つ。竹筒の周りに弦を張った撥弦楽器)の演奏者です。幼児のとき、彼は片方の手の指をすべて失いましたが、その後、彼は独学でバリハ奏者になりました。
4曲目。BaianaSystem「Guerra Batalha|feat. Liz Reis 」
EP『Recital Instrumental』より
ブラジルの若い世代に圧倒的人気を誇るグループ、バイアーナ・システム(BaianaSystem)が、4作目となるアルバム『OxeAxeExu』のリリースに先駆け、先行EPをリリースしています。
2月にリリースされたEP『Navio pirata(海賊船)』に続いて、先週末リリースされたEPのタイトルは『Recital Instrumental(器楽のリサイタル)』。収録曲のうち、インスト曲は、5曲中2曲なので、タイトルがフェイクなのですが、どんな意図を込めているんでしょう。
ここで選んだ1曲はEPの冒頭の「Guerra Batalha(戦争)」で、女性オペラ歌手のLiz Reis がゲスト参加しています。男性Voは、グループのメイン・ヴォーカルのフソ・パサプソ(Russo Passapusso)です。彼の声、ずっとめっちゃ好きです。
アルバムリリース前にもう1枚EPがリリースされるそうです… 先行EPが3枚… それだけでアルバムの収録曲数を超えそうですが、バイアーナ・システムのことなので、とんでもないアルバムが待っているんだと思います。アルバムがリリースされたら、また紹介しますね。
5曲目。aiko「ばいばーい 」
アルバム『どうしたって伝えられないから』より
aiko さんが新作アルバムをリリースされました!
今回の最後は、一緒に aiko 聴きましょう!
aiko さんを聴いてこなかった人生ですが、尊敬する入江陽さんが aiko さんを聴いているので、アルバムが出たらチェックするようになりました。
横棒は2つでお願いします!
では、みなさん、「ばいばーーい」!
(ラティーナ2021年3月)
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