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[2016.12]カエターノ・ヴェローゾが 「声とギター」のステージで魅了 〜モントルー・ジャズ・フェスティヴァル・ジャパン2016〜

文●中原 仁 texto por JIN NAKAHARA
写真● KentaSuzuki / TaikiMurayama

 毎年夏にスイスのレマン湖畔で開催され、今年で50回目を迎えたモントルー・ジャズ・フェスティヴァル。ジャズだけにこだわらない多彩なプログラムが特徴で、70年代後半からはブラジルの音楽家も定期的に出演し、ブラジル・ナイトは人気プログラムに定着している。

 その日本版「モントルー・ジャズ・フェスティヴァル・ジャパン2016」が10月7日から9日までの3日間、恵比寿ザ・ガーデンホールを主会場に開催され、ブラジルの音楽家たちも出演した。

 10月8日は、ジャイルス・ピーターソン presents ソンゼイラ・ライヴ・バンドが出演。ロンドンのDJ/プロデューサー、ジャイルスが手がけたブラジル音楽のプロジェクト・アルバム『ブラジル・バン・バン・バン』を世界で初めてライヴで披露した。

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Gilles Peterson

 アルバムの共同プロデューサーでもあるカシンが音楽監督とベースを担当し、リズム・セクションはダニーロ・アンドラーヂ(キーボード)、ステファン・サン・フアン(ドラムス)、ゼロ(パーカッション)。フロントはマルコス・ヴァーリを筆頭に、ギタリストもつとめたガブリエル・モウラ(ファロファ・カリオカの初代リーダー)、キーボードも弾いたマイラ・フレイタス(マルチーニョ・ダ・ヴィラの娘)など総勢10人。

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 メンバーのほとんどがリーダー作を発表しているオールスター・バンドだが、世界初ライヴでもあり顔見世興行になってしまうのでは、という杞憂は演奏が始まった瞬間に吹き飛んだ。リズム・セクションが抜群の安定感で、誰がフロントに来てもソンゼイラ・バンドの音楽として成立する。

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