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[2021.03]【島々百景 第58回】リマ|ペルー

文と写真:宮沢和史

 世界の新型コロナウイルスの累計感染者数・死者数を見てみると、ご存知の通り、その上位は主に南北アメリカ大陸とヨーロッパ諸国が占めているが、上位20カ国のうち、13カ国がこれまでに訪問したことがある国だったのには驚いた。デリケートな問題で、推測や憶測でものを言ってはいけないが、自分が好んで渡航してきた国々は人の交流、物の交錯によって文化が生まれてきた背景がある場所が多く、現在も人間同士が摩擦し合うことによって推進力を生み出しているような活気溢れるエネルギッシュな町が多い。人や物が交錯する場所だからこそ、そこには富も貧困も集まり交わり、善悪といった価値観では割り切ることのできない混沌としたエネルギーが充満する。そういった一触即発のマグマが音楽だったり、芸能、芸術、という形で噴出されるのかもしれない。世界中を見渡しても、国内であっても、興味深いローカル音楽が生まれるのには必ず理由があり、物語がある。(余談だが、そういった地域は食もお酒も素晴らしいことが多い)オリンピックが開催できるかのどうか? 神すらも分からない状況だが、こういった魅力ある国々としばらくは交流できないだろう…と思うと人生の貴重な数年間が剥ぎ取られるような感覚におちいる。

 沖縄の、そして、日本のラテン音楽界を切り開いてきたバンド、ディアマンテスのヴォーカリストであるアルベルト城間君はペルー出身である。子供の頃から歌の上手さは抜きん出ていて、南北アメリカ大陸の日系人のど自慢大会の優勝賞品として日本行きの航空券を勝ち取り、訪日し、日本で歌手になるべく、いくつか演歌のプロダクションを回ったが手応えを得られず、ルーツである沖縄へ渡り、その地で演歌ではなく、自分のもう一つの大きなルーツ、ペルーのフォルクローレやラテン音楽のバンドをやっていこうと決心する。今から5年前にディアマンテスの25周年記念コンサートに足を運んだのだが、“日本・沖縄のラテン音楽”としての名曲をこれほどたくさん生み出してきたのか!? と改めて驚き、深く敬意を表したものだ。以前から度々母国の話を聞かせくれていたのでペルーには大変興味を持っていたのだが、なかなか縁がなくて、南米大陸は大西洋側のサンパウロを起点としていくつかの場所をこれまで訪問してきたが、サンパウロから南米の太平洋側に位置するペルーのリマまではブラジルと国境が接しているにも関わらず、イメージをはるかに超える距離があり、なかなかたやすく移動し難い。だが、ある時アルゼンチンのブエノスアイレスでアルベルト城間君の先輩にあたり、アルベルト君が例の大会で優勝した時に側で応援していた安座間さんという人物と、その息子さんと知り合い、近い将来訪秘するかもしれないな、とその時に直感した。


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リマ 市街

リマ市街


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