[2020.09]若手気鋭のタンゴピアニスト、パブロ・バジェ インタビュー Pablo Valle Interview
90年代末に入ってエル・アランケ楽団が若手タンゴ楽団の筆頭として華々しくデビューして以来、アルゼンチンで数多くの個性あふれる若手タンゴ楽団の存在が目立って来た。その潮流は「若手オルケスタにみるタンゴの勃興」として西村秀人(PaPiTa MuSiCa)氏に別記事で詳しく紹介して頂いたのでそちらを参考にして頂くとして、その中心的存在ともいえるラ・フアン・ダリエンソや自身の六重奏でピアニストを務めるパブロ・バジェに話を聞いて頂いた。(以上編集部)
文●西村秀人 (PaPiTa MuSiCa)
-いつ頃からタンゴに興味を持ち始めましたか?
パブロ・バジェ 小さい時からずっとタンゴと一緒だったね。私の祖父はタンゴ歌手だったし、父はカルロス・ガルデルの大ファンで、趣味で歌っていたしね。ピアノを弾き始めたのは12歳の時で、「ラ・クンパルシータ」とか「アディオス・ノニーノ」とかを弾いていたのを覚えている。
母は芸術とは縁遠かったけど、私にピアノを弾くよう促したのは母だ。母が私に初めてくれたカセットはカルロス・ガルデルが歌うタンゴ名曲集だった。
-ピアノを始めた動機は?
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