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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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2020年7月の記事一覧

[2019.09]Sergio Verdinelli セルヒオ・ヴェルディネリ インタビュー

文●本橋みきえ a.k.a ぐーすか text by MIKIE MOTOHASHI ─ 全ては1本の電話から始まったんだ ─  セルヒオ・ヴェルディネリと聞いて、ピンとくる方は少ないかもしれない。しかし〈スピネッタの最後のバンドのドラマー〉として、特に2009年の6時間にも及ぶライヴ映像をご覧になった方には特に印象に残っているのではないだろうか。彼はスピネッタのアルバム『Pan』『Un Mañana』に参加しており、今や多くのミュージシャンから引っ張りだこの人気ドラマー

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[2018.05]シルビア・ペレス・クルス カタルーニャの至宝 来日直前インタビュー

— カタルーニャの現在 —  スペイン継承戦争でカタルーニャがスペイン軍の手に落ちたのは1714年のこと。以来300年間、カタルーニャ人はスペインと一線を画しながら、独自の文化・言語を守り続けてきました。独立問題で政治面ばかりのニュースが注目を浴びていますが、カタルーニャにはどのような音楽があるのでしょうか。シルビア・ペレス・クルスの初来日に合わせて、知られざるカタルーニャの現在に迫ってみました。 文●石郷岡 学 texto por MANABU ISHIGOOKA カ

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[2018.12]ヤマンドゥ・コスタ ディスコグラフィー

文:中原 仁、花田勝暁 Lúcio Yanel & Yamandu Costa『Dois Tempos』(2001年、ACIT) ▪最初に影響を受けたギタリストで故郷の町に住んでいたアルゼンチン人、ルーシオ・ヤネルとのデュオ・アルバム。2人の自作からナザレーやハダメスの作品、フォルクローレまで幅広く、当初から汎ラテンアメリカな音楽性を備えていたことが聴き取れる。(仁) 『Yamandú』(2001年、Eldorado) ▪️初の単独リーダー作はリオ録音。ショーロから故

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[2018.05]カタルーニャの現在 ROBA ESTESA

メールインタビュー●坂本 悠 texto por YU SAKAMOTO ── 幼少期の音楽環境について教えて下さい。 ロバ・エステザ メンバー全員が様々な音楽を聴いて育ちました。クラシック音楽(音楽学校で出会ったメンバーもいる)、ジャズやカタルーニャの伝統音楽など。それぞれが異なったバックグランドを持っているからこそ、それがロバエステザに反映されていると思います。伝統音楽を出発点としていますが、そこにラテンのリズムをミックスさせたり、ロック色が強い作品もあれば、ポッ

[2018.07]島々百景 #29 対馬

文と写真:宮沢和史  『島々百景』の連載を書き始めて久しい。北は北海道の稚内、いや、ロシアのサハリンから、南西諸島や、ブラジルのイタパリカまで個性豊かな島々を巡り、自分の目線、口調で色々と語ってきた。しかし、まだまだ島々の魅力、島々に伝わる素晴らしい歌たちの魅力を伝えきれてはいない。なぜならば、島国として名高い我が日本は、海上保安庁が昭和62年に発表した資料によるとなんと、6852もの島を有するというのだ。ここには無人島と、北海道、本州、四国、九州の本土4島も含まれるが、こ

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[2018.08]ブラジルフィールドワーク #03 ファヴェーラ ボランティア時代の思い出

文・写真●下郷さとみ text & photos by SATOMI SHIMOGO  私のブラジルとの付き合いは1992年から2年ちょっとの間、サンパウロ市郊外のファヴェーラに住み込んで働いた時から始まる。ボランティア時代は、しばしば日本からの見学者を案内した。そうこうするうちに、だんだんうんざり思えてきたのが、こんな言葉だった。 「なぜファヴェーラの子どもたちの瞳はこんなに輝いているの?」「それに引きかえ日本の子どもたちは」「日本は豊かになって心の豊かさを失ってしまっ

[2018.10]ブラジルフィールドワーク #05 アマゾン シングー川流域 先住民消防団発進!

文・写真●下郷さとみ text & photos by SATOMI SHIMOGO  いまこの原稿をアマゾンの森に囲まれた先住民族の村でハンモックに揺られながら書いている。NPO法人熱帯森林保護団体(RFJ)の代表・南研子さんに同行して、アマゾン川の主要支流のひとつであるシングー川流域の村々を3週間かけて訪ね歩いているところだ。  RFJは、森と川の恵みと共に生きる先住民族の支援を通してアマゾン熱帯林を守るという活動を30年に渡って続けてきた。私は通訳やプロジェクトのコ

[2018.10]風を奏でる音楽家のダイアリー #14 出会い

文●ジョアナ・ケイロス  人生において、まるでシナリオが書かれていたかのような出会いというものがある…… それは進む方向をがらりと変えられてしまう類の出会いで、それが偶然の産物であると信じがたいことがある。磁石のような力がはたらいて引き寄せあい、それは神秘的で、私たちのちっぽけな哲学では説明がつかない。  ときに私たちにインスピレーションを与え、励まされる人との出会いがあったり、またときに知識を共有してくれて私たちの能力を引き出してくれる出会いがあったりする。それから、こ

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[2018.05]カタルーニャの現在 JOANA DE DIEGO

メールインタビュー●坂本 悠 texto por YU SAKAMOTO ── 幼少期の音楽環境について教えて下さい。 ジョアナ・デ・ディエゴ 私の母はエルバ・ピコというアルゼンチン出身のタンゴの歌手で、ピアニストのカルロス・ガルシアやエクトル・スタンポーニの楽団にゲストとして招待され歌ったり、アティリオ・スタンポーニ楽団とのワールドツアーでブラジルに行ったりした経験もあるそうです。よって、私は音楽に囲まれたとても豊かな幼少期を過ごしました。母の影響でタンゴ、アルゼン

[2018.10]島々百景 #32 ハワイ諸島

文と写真:宮沢和史  今から17年前、NHKの単発のドキュメンタリー番組『はるかなる音楽の道 海を渡ったサウダーヂ』のナヴィゲーター役を務めさせていただことがあった。大航海時代にポルトガルが入植した国々、ブラジル、インドネシアのジャワ島、ハワイのオワフ島を続けて旅した事があった。かつて、ポルトガルが多くの有形無形のものをそれぞれの地域に持ち込み、同じく様々なものを持ち帰ることによって、お互いの文化に多大なる影響を与え、受け合ったわけだが、なかでもギターを持ち込んだことにより

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[2018.11]風を奏でる音楽家のダイアリー #15 悲しみのなかで抵抗する☆

文●ジョアナ・ケイロス  私たちはいま、驚くほど混沌とした時代を生きている。特にブラジルにおいては。先日の大統領選で極右の候補者が危うく当選しそうになるという驚くべき結果が出てしまった。どういう理由で大勢の有権者の有力候補なってしまったのかよく理解ができないし、覚悟はしていたけれど、このような脅威的な勢いで現実的に彼が当選するような事態は想定していなかった。  彼に対する支持率の増加は暴力の増加を意味し、逆行的な立場の復活を意味する。特にこの雑誌の読者に(私も含め)親しま

[2018.12]風を奏でる音楽家のダイアリー #16 女性アーティストへの敬意

文●ジョアナ・ケイロス  この文章では、音楽と私の関係において、たくさんインスピレーションを受けている多くの女性アーティストたちへの気持ちを書き留めておきたい。

[2018.05]特集:中南米を旅する 直観を研ぎ澄ます旅 YOSHITAKE EXPE

YOSHITAKE EXPE(ヨシタケエクスペ)未来派ギタリスト 南米ツアーでは個性的な音楽性がモノ・フォンタナ、フラノフ兄弟、マルコス・スザーノ達に絶賛された。www.nuexpe.com  中南米の音楽はとても魅力的だ。とりわけブラジル音楽とアルゼンチン音楽は僕にとって底の無い玉手箱のように、様々な次元で感動体験を湧き起こしてくれる。西洋のインテリジェンスで構築的な和声や旋律、アフリカの肉体的で躍動感あるリズム/グルーヴ、そして日本的とも思える先住民族が培ってきた精神性

[2019.02]フェルナンド・マルサン楽団「グラン・ヒストリア」で来日する新星ふたり アルフレド・ピティス&マリア・ホセ・ロハス インタビュー

文●西村秀人 text by HIDETO NISHIMURA  記念すべき民音タンゴ・シリーズ50回目のショウ「グラン・ヒストリア」で来日するフェルナンド・マルサン・セステートには今回初来日となる2名の歌手が帯同する。  男性はアルフレド・ピティスで、1974年ブエノスアイレス生まれの現在44歳。2002年、ラ・ファルダ・タンゴ・フェスティバルで行われたSADAIC主催の歌手コンクールで2位に入賞したことをきっかけに本格的に活動を開始、2004年から2007年まではコル