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#アルゼンチン

【松田美緒の航海記 ⎯ 1枚のアルバムができるまで⑤】 Compás del Sur ⎯⎯ 羅針盤はくるくる回る ⎯⎯
▼ Compás del Sur (2011) 羅針盤はくるくる回る 文●松田美緒 『クレオールの花』をリリースした後、いろいろな旅が待っていた。まず、新年早々の2週間のベネズエラツアーで8つの州をコンサートとパランダ(セッション)しながら駆け回り、各地のトゥンバオ(スウィング)を浴びに浴びた。そして国際交流基金から南米ツアーのお話をいただいて、8月にウーゴとヤヒロさんと各地の音楽家をゲストに迎えながら、アルゼンチン、ウルグアイ、チリを公演した。いろいろな歌を歌いながら

[2022.3]早川 純 インタビュー|新作ソロバンドネオン・アルバム『Bandoneon errante / さすらいのバンドネオン』
インタビューと文:花田勝暁 気鋭のバンドネオン奏者、早川純が2018年のソロバンドネオン・アルバム『Caja Magica(カハ・マヒカ)』以来、4年ぶりとなる2ndソロバンドネオン・アルバム『Bandoneon errante / さすらいのバンドネオン』をリリースする。ライフワークとして毎年実施しているソロツアーを通してたどり着いたソロ・アルバム第二弾。 「前作以上にじっくりと時間を掛けてアルバムを制作した」と早川が言う本作は、ライブ感を重視した前作とは趣を変え、緻

[2022.3] 【ロング・インタビュー】 ピアノトリオによるコンテンポラリー・ジャズの傑作『Jogo』を発表したフアン・フェルミン・フェラリスに訊く
インタビュー・文●宮本剛志 Text by Takeshi MIYAMOTO カルロス・アギーレ(Carlos Aguirre)やアカ・セカ・トリオ(Aca Seca Trío)以降、アルゼンチンのフォルクローレでは最良のグループの1つが、フアン・フェルミン・フェラリス(Juan Fermín Ferraris)がヴォーカル、ピアノとして率いるクリバス(Cribas)だ。クリバスは2014年にデビュー作を発表して以降、コンスタントにリリースを続け着実にファンを増やし、2

クリバスのリーダー、フアン・フェルミン・フェラリス(Juan Fermín Ferraris)の2ndソロ『Jogo』が間も無くリリース!
↓ご予約はこちらから。通常商品と、お得な角折れB級品がございます。 日本で今、最も受け入れられている現代アルゼンチンのグループの1つは、2014年にデビューしたクリバス(Cribas)ではないだろうか。その中心人物、フアン・フェルミン・フェラリス(Juan Fermín Ferraris|ピアノ)の『35mm』に続くソロ名義2作目となるアルバムは、伝統的ジャズ・トリオ編成でのオリジナル曲集となった。 ピアニスト兼作曲家であるフアン・フェルミン・フェラリス以外のトリオの

[2022.1]【アルゼンチン・ニュース】「タンゴ・アルヘンティーノ」のオリジナル・キャスト、タンゴの名ダンサー、エルサ・マリア逝く!
編集部 タンゴダンス界にまた悲報です。夫のエクトル・マジョラルと共にアルゼンチン・タンゴの象徴的なカップルの一人となったエルサ・マリア・ボルケスが、この1月8日に亡くなった。弟のカルロス・ボルケスが自分のFacebookに投稿した途端、ニュースは世界を巡り、無数のタンゴ・ファンから哀悼の言葉が寄せられたという。 1944年6月25日、ブエノスアイレスのラ・ボカ地区に生まれた彼女は、ダンスを職業とし、エルサ・マリアという芸名で、世界各地を訪れ、さまざまな地域の人々と肩を

フアン・フェルミン・フェラリス(Juan Fermín Ferraris)[from Cribas]の音楽的影響を知るためのアンケート
[月刊ラティーナ2016年5月号「新しい世界の作曲家」特集より] 12月11日AM9時〜 Cribas + Diego Schissi Quinteto 初の共演コンサート ▼ ▼ Q1.どういう音楽を聴いて育ったんですか。特に好きだった作曲家や演奏家はいますか。 Juan Fermín Ferraris 家族の影響で常に聴いていました。子どもの頃から父のカセットやLPを見つけたり、ウォークマンを手にとっては同じアルバムを繰り返し聴いていました。ルイス・アルベルト・

[2021.10] 【アルゼンチン・ニュース】 ブエノスで常に至高善を求めた音空間「カフェ・ビニーロ」がコロナの犠牲...いざ次のラウンドへ〜ポルテーニョが愛した伝説の音空間の話
文●本田 健治 texto por Kenji Honda ブエノスアイレスのパレルモ地区に2009年にオープンしたライブ・カフェ&レストラン「カフェ・ビニーロ」が、コロナ禍の影響を受けてとうとう閉じることになった。 自分もバンドネオンを演奏するチェチェ・オルドニェスと、2003年からのタンゴダンス世界選手権の草創期を実質的に動かしていたテレサ・ロドリゲスが、その職を離れてブエノスアイレスの新しい音楽ムーブメント揺籃の地を目指して活動を開始。もちろん最初から上手くいっ