[2021.11] ルベン・ラダ、スペインで大人気!初の日本全国公演前、スペインからのニュース!
文●編集部
11月23日から日本全国公演を行うルベン・ラダは、日本にやってくる前の11月3日から、スペインのマドリード、バレンシア、バルセロナ、マラガでの公演を敢行。各地とも「カンドンベの生ける伝説、ルベン”エル・ネグロ”ラダの10数年ぶりのスペイン公演!!!魔法の夜!!!」と大好評で、12日のマラガ公演を残して終了する。スペイン・ツアーの初日には、途中で、現在ヨーロッパでも超人気のウルグアイのシンガー&ソングライター、ホルヘ・ドレクスレルも彼のグループに加わって、カンドンベのリズムで盛り上げた。
また、カナリア諸島出身で「新しいカナリアの歌」を実践してきたシンガー&ソングライターのカコ・セナンテも登場して「昨夜は巨匠ルベンのマスタークラスに参加して感銘を受け、今日こうしてやってきてしまった」と数曲を分かち合ったそうだ。カコは、当初はプロテスト・ソングを主体として歌っていたが、その後曲の幅を広げて人気になっている歌手で、やはりルベンのステージを興奮気味に語った。
スペインの新聞でも、「78歳のルベン・ラダは、子供のフリエタとマティアスとともに、比類を見ないユニークなアーティストで、現在、ウルグアイのカンドンベの最も重要なマスター」で、ウルグアイ、カンドンベのパワーを示してくれた、と絶賛する一方で、過去の余り知られていないエピソードや、今でもウルグアイの音楽の世界では誰からも親しまれ、愛されている、と紹介し、過去のミック・ジャガーとのウルグアイでの楽しい夜の思い出話まで紹介している。
2016年、ローリング・ストーンズは「America Latina Olé Tour」と題したツアーを行い、キューバ、アルゼンチン、ウルグアイなどを訪問した。
ウルグアイでの数万人の熱狂的な公演の後、ミック・ジャガーは「カンドンベ」を求めて、今回やってくるメンバーの一人、タンボールの第一人者で最高の製作者でもある、ロボ(彼はルベンと並び称されるカンドンベの要的存在)の経営する制作場を訪ねたが、そこでその日バースディ・パーティを一緒に祝っていたルベン・ラダもいて一気に盛り上がり、ラダは「俺たちは同世代に世界に向かって仕事を始めたんだ」といいながら、タンボールを叩き「サティスファクション」のカンドンベ・バージョンを披露、3人はすっかり意気投合することに。その後も酒を交わしながらチビート(ウルグアイを代表する子ヤギの料理)を食べ、朝までカンドンベを楽しんだという。以来、友情は続いているのだそう。
また、スペインではオランダ発祥のTVコンテスト番組の「The Voice」のローカル版「La Voz」として高視聴率を叩き出す名番組だが、来年からウルグアイの10チャンネルでそのウルグアイ版が放送されることになり、その審査員にルベン・ラダが選出された事も、スペイン公演中の発表とあって大きく報道された。この審査員を受諾したラダの言葉は以下の通り。
「テレビには黒という色が欠けている」
「私は審査員になりたいと思ったことは一度もないが、歌を志すものは、正しい発声で、できる限る美しく、心を込めて歌う必要がある。その手伝いが欲しいというなら、私はコーチとしても一生懸命応援したい」
ラダも、今回来日できないもう一人の娘ルシーラも含めて、何本もTVのレギュラー番組を持ってきた超有名人だ。
このスペイン公演後、ルベン・ラダ一行は日本の地を訪れる。今回はミュージシャンたちからの問合せが多いが、一人でも多くの方に聴いて欲しい。お近くの会場に足を運んで下さい!
(ラティーナ 2021年11月)
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