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[2024.4] アフロバイーアの歌姫、シェニア・フランサ(Xênia França)初来日! 〜 「KYOTOPHONIE ボーダレス・ミュージックフェスティバル」開催迫る!

文:編集部

 昨年4、5月にサリフ・ケイタ、ルカス・サンタナを突如招聘し、ワールドミュージック(グローバルミュージック)ファンをざわつかせ、喜ばせた「KYOTOPHONIE ボーダレス・ミュージックフェスティバル」。
そして昨年秋には天橋立で、ブラジルからシコ・セーザル、ルエジ・ルナを招聘、ブラジル音楽ファンには堪らないフェスだったことも記憶に新しい。
 2年目を迎える今年は、なんとブラジルからシェニア・フランサが初来日する!

 カタルーニャからジプシー音楽の新たなサウンドを生み出しているバンド、ロス・グラシオーソ(Los Graciosos)も招聘。(彼らのステージは、4/14(日)15:30〜16:30 で開催)

 13日夜に開催されるKick Off Party にはロス・グラシオーソ、さらに小林うてな、Julia Shortreed、ermhoiという日本の音楽シーンでも稀有な活躍をする3人によるユニット「Black Boboi」、即興演奏家でもありDJとしても活躍する「BING」、野外フェスから日本全国のパーティーまでジャンルを飛び越え縦横無尽にプレイする「YAMA」、ドミニカ共和国出身 Deep House /Afro House music を代表するtop DJ として世界各国でパフォーマンスを続ける「Max Pela」、ワールドワイドなネットワークでも活躍する京都の音楽交差点 Jazzy Sport Kyotoより「YUKARI BB」、と世界を舞台にボーダレスに活躍するアーティストが一堂に会する。


 ラティーナとしては、ブラジルから来日するシェニア・フランサについて紹介したい。

 シェニアは、ブラジル・サルバドールのカンデイアスという沿岸部の町で生まれ、カマサリという工業都市で10代を過ごす。2004年にサンパウロに移り住み、モデルとして活動を始める。2008年にはモデル業と並行して、歌い始めた。ブラジルのアーティスト、エミシーダと出会い、2010年リリースのEP『Sua Mina Ouve Meu Rep Tamém』とアルバム『Emicídio』の制作に参加することになる。翌年には、ミュージシャンのピポ・ペゴラーロやルーカス・チリージョとともにバンド Aláfia で活動を開始。(Aláfia も良いアルバムを多く出してます!オススメ)
 バンド活動を経て、2017年にソロアルバム『Xenia』をリリースし、衝撃的なデビューを果たした。2018年のラテングラミー賞の最優秀コンテンポラリー・ポップ・アルバム部門にノミネートされる。

 2022年には待望の2ndアルバム『Em Nome Da Estrela』をリリース。プロデュースは、Aláfia のピポ・ペゴラーロとロウレンソ・ヘベッチスが行った。配信のみであったが、日本でも高く評価され、ミュージックマガジンが選ぶ2022年ベスト・アルバム企画のブラジル音楽部門で2位、ブラジル・ディスク大賞では関係者部門の5位に選ばれた。
 そして、2023年ラテングラミー賞のベスト・コンテンポラリーポップ・ポルトガル語部門を受賞!昨年はこのアルバムの日本での国内盤もリリースされており、世界的にも高く評価されているアーティストの一人である。

国内盤はこちら↓

 デビュー作『Xenia』が衝撃的だったため、月刊ラティーナ2018年4月号の表紙にも登場!(こちらは大好評のため完売となっております、大変申し訳ありません)

 この2018年4月号では、シェニアにメールインタビューしています。今回来日するにあたり、全て読めるように設定しましたので、こちらもぜひご覧ください!

 シェニアのステージは、以下の内容で開催される。

 ●日時
 2024/4/14(日)(各ステージは入替制)
 1st 13:00 〜 15:00
 2nd 16:30 〜 18:30

 ●出演
 オープニングスピーチ:ダビ・コペナワ
 コンサート:シェニア・フランサ(2023年ラテン・グラミー賞受賞)

 ●場所
 京都・東本願寺視聴覚ホール

 ●チケット
  ¥4,000(学生) ¥5,000(前売券) ¥6,000(当日券)

 このステージは、同時期に開催される、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭のメインプログラムの一つである、ブラジル在住の写真家クラウディア・アンドゥハル氏の展覧会「ヤノマミ」に合わせて企画されたとのこと。

 クラウディア氏は、ブラジル・アマゾンにおける最大の先住民共同体のひとつであるヤノマミ族の権利と主権を守るために、ヤノマミ族と共に50年以上にわたって活動を続けてきた写真家。この展覧会では、彼女の作品とともにヤノマミのシャーマンであり人々の代弁者であるダビ・コペナワの言葉、ヤノマミ族のアーティストたちによるドローイングや映像作品を通して、この共同作業の物語が語られるようだ。また、先住民族以外の脅威や暴力から彼らの社会を守るための、ヤノマミ族としての世界観や政治も紹介されるとのこと。こちらの写真展も非常に興味深い。

 シェニアのステージでは、ヤノマミ族のシャーマン、ダビ・コペナワのオープニングスピーチも披露されるようだ。この組み合わせでのステージはこのフェスならではであろう。

 日本で初となる彼女のステージを目撃しましょう!
春の京都にいざ行かん!

(ラティーナ2023年4月)


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