[2021.11] バンドネオンの生水敬一朗を中心に、 石川県出身の音楽家3人によって結成された「Tres Patatas」 | 結成10周年を記念して 1st アルバムをリリース
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[2021.11] バンドネオンの生水敬一朗を中心に、 石川県出身の音楽家3人によって結成された「Tres Patatas」 | 結成10周年を記念して 1st アルバムをリリース

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Tres Patatas 
1st Album『碧空あおぞらに雲を引く』
2021年11月10日発売
https://keiichiroshozu.wixsite.com/bandoneon
(※CDの購入は上記のリンクから)

 本誌読者には、日本初クラシック音楽のバンドネオン奏者として知られる 石川県出身のバンドネオン奏者、生水しょうず敬一朗。生水しょうずを中心に石川県出身の音楽家3人によって結成された「Tres Patatas」が、結成10周年を記念して、1stアルバム『碧空あおぞらに雲を引く』を11月10日リリースした。

 ジャズベーシストで作編曲家の木田浩卓が提供した情景豊かな新曲(委嘱曲)と、サティ、モリコーネ、ピアソラらのカバー曲を収録。本誌が紹介してきた「日本の新しい室内楽」の風景にも繋がる、聴き逃したくない特別なアルバムが完成した。このグループでの活動も、バンドネオンという楽器が持つ「タンゴ」のイメージからの飛翔することを目指した生水しょうず敬一朗の挑戦なのであろう。

 「Tres Patatas(トレス・パタータス)」とはスペイン語で「3つのじゃがいも」の意味。「Patatas」という単語には「A」が3つ含まれており、メンバー3人ともA型という意味合いもあるそうだ。

 アルバムに関して、生水しょうず敬一朗にインタビューを行った。

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Tres Patatas:中田真砂美(ソプラノ、アルトサクソフォン)、北林多香子(ピアノ)、生水敬一朗(バンドネオン)

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── 生水さんには、何度か誌面に登場していただいていますが、ソプラノ、アルトサクソフォンの中田真砂美さんと、ピアノの北林多香子さんは、普段はどんな活動をされている方なんですか? 

生水敬一朗 このトリオの結成は2012年になりますので、今年がちょうど結成10年目となります。また、お二人とも石川県を中心にコンサートホールをはじめ、金沢の音楽祭など色々なところで演奏をされています。加えて後進の指導にも注力されており、県内高校の芸術コースでも指導されています。

── この編成で演奏する際に気をつけていることは、どんなことですか?

生水敬一朗 この編成ですと、ピアノがベースの役割も兼ねつつ音楽全体を支える役割になることが多く、北林さんにはご負担をかけています(苦笑)。しかしそのおかげでサックスとバンドネオンが自由に表現できると思います。また、私はしっかりサックスと張り合えるよう努めています。

── 録音はどうでしたか? 意識した音楽はありましたか?

生水敬一朗 私はこれまで数回レコーディングを経験しておりますが、スタジオ録音は初めてでした。慣れるのに数曲かかりました。意識した音楽はあまり無かったのですが、木田浩卓さんのグループ「Jacrotangs」さんのアルバムはよく聴きました。木田さんの音楽を深く知る上でもそうですが、メンバーの北村聡さんのバンドネオン演奏からも学ばせて頂きました。

碧空あおぞらに雲を引く』【収録曲】
1.ジュ・トゥ・ヴ Je te veux 
 サティ E.Satie/Tres Patatas
2.ニューシネマパラダイス
  Nuovo Cinema Paradiso 
 モリコーネ E.Morricone/木田浩卓 H.Kida
3.オブリビオン Oblivion *
 ピアソラ A.Piazzolla/木田浩卓 H.Kida
4.夏の匂いを大きく吸い込んで(2016)
5.この雨はあなたのために降るのです(2017)
6~8.3つのアルゼンチン風小品(2020)
  Ballad、Waltz、Tango
9.月の夜、雪の街
10.碧空に雲を引く(2021) 

4~10.木田浩卓 H.Kida
*arranged for Alto Saxophone & Bandoneon

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── 各曲について、教えてもらえますか? 

生水敬一朗 そうですね、我々「Tres Patatas」の軸でもあるのですが、結成当時からクラシック音楽の作品にも取り組んでおります。そこで数年前に演奏したサティの「ジュトゥヴ」を録ろうということになり、私が中心となり再編曲しました。3つの楽器をほどよくブレンドできたかなと感じています。
 今回収録した木田さんの作品及びアレンジ作品について、一言では申し上げられませんが、彼の作品は叙情的なタイトルが付いているものが多いです。そこから想起される情景音楽のようなものもあれば、システマティックというか、リズムパターンを重視したような部分や作品もあり、様々なカラーがあります。アレンジ作品に関しても、各楽器を生かした素晴らしいアレンジだと思います。
 是非多くの方々にお聴き頂ければと思っております。

3人写真

文●編集部

(ラティーナ2021年11月)

生水敬一朗_2

生水敬一朗●プロフィール
 石川県加賀市出身。埼玉大学教育学部音楽専修を作曲専攻にて卒業。日本初クラシック音楽のバンドネオン奏者。バンドネオンを小松亮太、故アレハンドロ・バルレッタ(1925~2008)、故レネ・マリーノ・リベーロ(1935~2010)の各氏に師事。作曲を鈴木静哉氏、バロック音楽理論及び奏法を岡田龍之介氏に師事。
 これまでに2009年にソロCD「バロック&バルレッタ」、2015年にヴァイオリンとのデュオCD「コントラプント」、2017年に北村聡氏とバンドネオンデュオCD「展覧会の絵」をディスククラシカジャパンよりリリース。2018年、土気CWOと委嘱作品2曲を録音しリリース。2021年には自身のユニット“Tres Patatas”の1stCD「碧空に雲を引く」をリリース。
 ソロ演奏を中心に、バンドネオンの可能性を追究し演奏活動を展開している。
https://keiichiroshozu.wixsite.com/bandoneon

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