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[2020.10]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」③】Seu Jorge & Rogê 『Night Dreamer Direct-To-Disc Sessions』

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▲Seu Jorge & Rogê 『Night Dreamer Direct-To-Disc Sessions』
───── 中原仁の「勝手にライナーノーツ」─────
近年、日本盤の発売が減少し、日本における洋楽文化の特徴である解説(ライナーノーツ)を通じて、そのアルバムや楽曲や音楽家についての情報を得られる機会がめっきり減った。
また、盤を発売しない、サブスクリプションのみのリリースが増えたことで、音楽と容易に接することが出来る反面、情報の飢えはさらに進んでいる。
ならば、やってしまえ!ということで始める、タイトルどおりの連載。
リンクを通じて実際に音楽を聴き、楽しむ上での参考としていただきたい。


 2011年と2015年に『Músicas para Churrasco』のVol.1、Vol.2をリリース、肉食系音楽の愛好家を狂喜乱舞させたセウ・ジョルジ。その後、新作を録音中とのニュースが時折り入ってきたが、このご時世でもあり完成が遅れているようだ。

 一方、映画俳優としての活躍は衰えを知らず、最近では革命家カルロス・マリゲーラを描いた『Marighella』で主役をつとめた。

 コロナ禍に入ってからの今年後半、ダニエル・ジョビンとの共演でアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲を歌うライヴ、90歳のエルザ・ソアレス、バイーア生まれ18歳のアグネス・ヌネスとの3人でサンバの名曲を歌うライヴ、ヴァネッサ・ダ・マタとの共演ライヴなどを配信。一時期は体型が肉過多だったが徐々にスリム化し、最大の武器の声力を余すことなく発揮している。

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