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Web版 2022年1月

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2022年1月に新規にアップした記事のみが収められているマガジンです。こちらでアーカイブ記事は読めませんので、アーカイブ記事も購読するには定期購読マガジンの「ラティーナ」(月額9…
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#ラティーナ

[2022.1]【連載 アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い⑮】森から立ち去れ:大自然への強い思い を歌ったジョビン- 《Borzeguim》

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  晩年のジョビンは、リオ植物園を近くに擁し、緑豊かなジャルジン・ボタニコ地区に、自宅を構えていました(市内南部のイパネマなどの地区からやや内陸に寄ったコルコヴァードの山の南側の麓)。比較的静かな一帯で、私も、90年に大阪で開催された花博におけるブラジル出展庭園の設計に従事した人物がこの近くに住んでおり、その方のご自宅に招かれお邪魔したところ、昼下がり、窓辺に吊るされた砂糖水の入

【追悼】 エルザ・ソアレスの91歳の死 ─ 壮絶な人生の最期は栄光に包まれ穏やかに ─

■エルザ・ソアレスの91歳の死 近年も新たな黄金期を迎えていたブラジルの偉大な黒人女性歌手、エルザ・ソアレス(Elza Soarez)が、2022年1月20日15時45分(現地時間)にリオデジャネイロの自宅で、老衰で亡くなった。91歳だった。  マネージャーであり友人でもあるペドロ・ロウレイロ(Pedro Loureiro)によると、家族に向かって「私は死ぬと思う」と言った後、彼や家族と40分ほど話しをし、力を失い、目を閉じて亡くなったそうだ。苦しむことなく、安らかに亡くな

[2002.6] 没後20年に改めて彼女のいない20年間を振り返る「検証 ⎯ 永遠のエリス・レジーナ」[アーカイヴ記事]

文●國安真奈 text by MANA KUNIYASU  60年代後半、衰退するボサノヴァを尻目に、超新星のようにミュージックシーンに現れ、以降20年足らずの間に一時代を築き上げた天才エリス·レジーナ。彼女が亡くなり、去る1月19日で早20年が過ぎた。祖国ブラジルでは、その生涯を描いたミュージカルやテレビ·ドラマ、長編映画など、さまざまなオマージュが企画されたが、中でも注目を集めたのが、年頭から上演されたミュージカル「エリス ⎯⎯ エストレーラ·ド・ブラジル (ブラジルの

[2022.1] カエターノ・ヴェローゾが語る『メウ・ココ』|カエターノ最新インタビュー

インタビュー&文●中原 仁  2021年10月下旬にデジタル・リリースされ、「2021年ブラジル・ディスク大賞」一般投票、関係者投票、両部門とも第2位にランクインした、カエターノ・ヴェローゾの『Meu Coco(メウ・ココ)』。年末にはCDもリリースされ、日本盤CDはブラジル側の事情で1カ月延期になったが2022年1月19日に発売される。  日本盤の解説執筆にあたり、カエターノがメール・インタビューに応えてくれることになり、10月にカエターノがソニーミュージック公式サイトを

[2022.1]【連載 アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い⑭】もう一人の「イパネマの娘」を賛美した歌 - 《Lígia》

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  前回は、名曲「イパネマの娘」誕生の際のモデルとなった美女が実在し、イパネマのレストラン・バー「Veloso」の常連飲み客であるジョビンとヴィニシウスが、毎日見かけていた人物(エロイーザ)であったというお話をご紹介しました。実は、もう一人のイパネマの娘とでも申しましょうか。イパネマの娘のヒットから6年後の1968年、ジョビンは、この「Veloso」というお店で出会った別な女性に

[2022.01]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2022年1月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

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[2022.1] 【島々百景 第67回】 Ruben Rada @ 中野

文と写真●宮沢和史  毎月Covid-19の話題から書き始めるのが恒例になってしまっていて申し訳ないと思いながらも、毎月のように新展開があるのでなかなか放ってはおけない。年末に差し掛かりヨーロッパを中心として新規感染の第6波が来ているというニュースが聞こえてきたと思ったら、その後あちこちでこの2年間で最悪の数字を更新している。年明けの数字を見て驚いた。1日の感染者数がフランスやスペインでは約 30万人を超え、イタリア、イギリスなどでも10万人を超えている。そして、驚愕したの

[2022.01]Best Albums 2021 ④

2021年ベストアルバムを選んでいただきました! (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●宇戸裕紀白状しますと、年間50日間信州の山に籠っておりましたので新譜はほとんど聴いておりません。ですが聴く枚数が少なければ少ないほど、耳を傾けるべき1枚とじっくり対峙し、楽しむこともできるのです。まるで山の頂という何もない場所でゆっくりと淹れた珈琲を呑む時の様ですね。さて2022年ウルグアイではMusicasión 4 1/2(クアトロ・イ・メディオ)リリースから50年

【琉球音楽周遊 ~沖縄本島の島うた③~ 】戦中戦後生まれの唄者たち|宮沢和史

文●宮沢和史 *以下敬称略  1945年、ズルズルと地の果てに引きずられるようにして終息を迎えた沖縄戦から日本の敗戦を経て、沖縄はアメリカ合衆国へと手放され、1972年の沖縄の日本返還までの27年間、アメリカ合衆国の統治下に置かれることになった。いわゆる、「アメリカ世」の時代である。この「琉球音楽周遊」で紹介した小浜守栄、嘉手苅林昌、山内昌徳、登川誠仁、糸数カメ、そして、前川朝昭、津波恒徳、金城睦松、知名定繁、照屋林助、喜納昌栄、らの活動によって沖縄戦の終結からしばらくし

[2022.1]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑯ 台湾といえば…魯肉飯(るーろーふぁん)

文と写真●宮沢和史  レシピ記事ですが、2回お休みしてしまいました。楽しみにお待ちいただいていたみなさん、申し訳ありません。今月は、宮沢さんから台湾料理の「魯肉飯」をご紹介していただきます。(編集部)

[2022.1] 『ユンヒへ』 ⎯ 降り積もる雪に凍った心を新たな時代の空気と人の温もりが優しく溶かしてゆく。

『ユンヒへ』 降り積もる雪に凍った心を 新たな時代の空気と人の温もりが 優しく溶かしてゆく。 文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  人はハグをすると、脳内にオキシトシンという “幸せホルモン” とも言われる成分が分泌され、相手に対して優しい気持ちになれるという。このことは既に科学的にも証明されていて、実際に試してみれば誰もがその感覚を実感出来るはずだ。そして本作を観れば、やはり登場人物に対するじんわりと染み渡るような温かな気持ちで心が満たされ、自分が少しだけ優しい気持ちに

[2022.1]【連載シコ・ブアルキの作品との出会い⑯】 新年 - Ano Novo

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  新しい年になりました。外国語の壁や歴史の違いなどで見えにくい遠い国の歌詞の魅力などを、楽しくお伝えできるよう努めてまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。  今回は時節にも合わせ、「新年」(Ano Novo)というシコ・ブアルキ作の歌を、簡単にご紹介します。1967年のアルバム 「Chico Buarque第2巻」に収録された、1分半程度の短い歌ですが、古さを感じさせな

[2022.01]Best Albums 2021 ①

2021年ベストアルバムを選んでいただきました! (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●圷 滋夫 今年も豊作過ぎて大御所の傑作でも想定内は選外。新人〜中堅と、大御所のチャレンジングな傑作から選出。順位を付けつつほぼ順不同。他にもTaylor Eigsty、Snowpoet、宮地 遼、Hiatus Kaiyote、Michael Mayo、Cleo Sol、Fi Marostica、Clara Presta、Clairo、Catbug、Ferran Pala

[2022.01]Best Albums 2021 ②

2021年ベストアルバムを選んでいただきました! (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●谷本雅世(PaPiTaMuSiCa 共同代表)