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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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#音楽

[2025.2]OKI DUB AINU BAND【SAKHALIN ROCK TOUR 2025】|オキ・ダブ・アイヌ・バンド【サハリン・ロック・ツアー 2025】

"SAKHALIN ROCK LP Release Party" OKI DUB AINU BANDによるアイヌ音楽の金字塔的アルバム『サハリン・ロック』アナログ盤発売記念ツアーが決定! Member:  OKI (Vo,Tonkori)  Rekpo (Vo,Tonkori)  沼澤尚 (Drums)  中條卓 (Bass)  HAKASE-SUN (Key)  内田直之 (Mixing) ツアーは全国7会場! 【横浜】 3/22 sat 横浜@Thumbs Up O

[2025.2]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」 54】 BaianaSystem 『O Mundo Dá Voltas』

文:中原 仁  バイーアのバンドと言っても、アシェーではない。近年グッと盛り上がってきた、カンドンブレをルーツとするアフロ・ブラジル音楽のアンサンブルともちょっと違う。肉体性とテクノロジーを絶妙なバランスで配合、例えは古いがワールドビートのマインドを備えたバンドが、バイアーナシステムだ。  駆け足で歩みをたどっていこう。主にギターハ・バイアーナを演奏するホベルト・バヘット、ヴォーカルのフッソ・パッサプッソを中心に2009年、バイーア州都サルヴァドールで結成。2010年、フ

[2025.1]【タンゴ界隈そぞろ歩き⑳】2025年はどんな年?

文●吉村 俊司 Texto por Shunji Yoshimura 2025年最初のそぞろ歩き。今年もよろしくお願いします。 さて今回は、タンゴにとって2025年とはどういう年なのだろうか、というお話。といってもこれから起きることの展望のような大それたものではなく、100周年、50周年といった節目のまとめである。それなりに数があるので今回は基本的に事項の羅列にとどめた。いくつかの話題については今後の記事で深堀りしたいと思う。 100周年100年前の1925年、タンゴ界で

[2025.1]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2025年1月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 Dogo du Togo & The Alagaa Beat Band · Avoudéレーベル:We Are Busy Bodies [-] 19位 Seun Kuti & Egypt 80 ·

[2002.1]古澤巌&アサド兄弟、インタビュー〜領域の垣根を飛び越えた3人が到達した音楽とは

文●阿部浩二  ギタリストの間では高い評価を得ているアサド兄弟が、今回で2度目となる、ヴァイオリニスト古澤巌との共演盤『ブラジルの風』の発売にあわせ来日した。ツアーの合間、3人に話を聞いてみた。 ── まず最初に、古澤さんとアサド兄弟さんで一緒に演奏するようになったいきさつを教えてくれますか? 古澤(以下F) ええ、あれは、4年前かな、ちょうどピアソラが流行っていた頃で、渋谷のコクーンで、ピアソラ祭みたいなのをやっていたんですよ。で、彼らがその沢山のアーティストの内の一

[1997.11]アサド兄弟とフェルナンド・スアレス・パスのピアソラ音楽へ愛の独善的⁈大告白大会

文●高場将美  世界一のクラシック・ギター・デュオ、ブラジルのアサド兄弟は、アルゼンチン人のふつうの音楽家よりもピアソラを深く表現している。今回のインタビューは、ピアソラの最後のバイオリン奏者フェルナンド・スアレス・パスも参加して、ピアソラ音楽への独善的愛の告白大会です(「オルタナティブ・ピアソラ」のイベントの合間に収録)。 ── あなたたちとピアソラの最初の接触は? 兄セルジオ(以下S) 彼の音楽はよく知っていたよ。 というのは、70年代の末から80年代にかけて、ブラ

[1991.8]“世界的名声”を誇るギター・デュオ、セルジオ&オダイル アサド兄弟のステップ

文●ケペル木村  一昨年の春に初めて来日し、日本のギター音楽ファン、ブラジル音楽ファンに圧倒的な技巧と、その背後に見え隠れする豊かなブラジリダーヂを、十二分に満喫させてくれたセルジオとオダイルのアサド兄弟。彼らが2年振り2度目の来日を果たした。  最終日の4月23日、東京はお茶の水のカザルスホールでのコンサートも満員の盛況で、彼らの日本での人気の高まりを充分にうかがわせてくれるものだった。  比較的間接音の多いこのホールのせいもあるだろうが、2人が紡ぎ出す非常に甘美な音色に

[2025.1]『唄方プロジェクト』 ジャマイカへ行く♪(後編)

文●宮沢和史  今回のジャマイカとの交流事業には、『唄方プロジェクト』から舞台演出家であり、歌や楽器を操る詩人でもあり、今回の旅の団長を務める平田大一氏、3人組の女性民謡グループのゆいゆいシスターズ、そして、宮沢の五人が参加した。予算の都合もあり、コーディネーターというかマネージャーを同行させることができず、演者のみでの渡航となった。宮沢は何度も何度も南米を行き来しているので空路による長旅には慣れているつもりだが、そもそも日本からジャマイカへの航路は選択肢が多くない。さらに

[2025.1]本作がデビュー作となる女性VoのLicoが、ショーロクラブの3人と珠玉のアルバムを完成させた。 ──穏やかで柔らかいけれど、硬派。日本だから育めたブラジル音楽──

文:花田勝暁  2000年から音楽活動を始めた東京在住の女性Voの Lico。ブラジル音楽を中心に様々な音楽遍歴を持つ彼女は、現在、日本人女性フォホーバンド「Flor de Juazeiro」のVoとしても、在日ブラジル人ダンスコミュニティーで、演奏を重ねる。  2017年頃から沢田穣治(ショーロクラブ|武満徹ソングブック|No Nukes Jazz Orchestra|etc…)とも共演を重ねてきた彼女は、沢田からの呼びかけもあり、結成35周年を迎えたショーロクラブと録音

[2025.1]J-WAVE NX NIPPON EXPRESS SAÚDE! SAUDADE.. CARNAVAL 2025 〜今年も2月に開催!真冬の東京に出現する祝祭空間!

J-WAVE開局以来の最長寿番組、放送36周年を迎えた<NX NIPPON EXPRESS SAÚDE! SAUDADE..(サウージ!サウダージ)>(日曜17:00〜17:54放送)がプロデュースする、毎年恒例のブラジル・カーニヴァル・イヴェントが今年も2月に開催されます!なんと第27回!(すごい!) 今年のテーマは "RIO - BAHIA -TOKYO 歌とリズムの祝祭"。 カーニヴァルの都、リオデジャネイロとバイーア、そして東京を、サンバなどの多彩な音楽が結びます

[2025.1]Best Albums 2024 ④

2024年のベストアルバムを選んでいただきました!第二弾です。 (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●清川宏樹 もちろん音楽に技術や質が大切なのは言うまでもない。だが結局の所、リスナーは文脈や物語性を排して音楽を聴くことはできないし、聴覚を通して表現者の人生観や独自性に触れることを望み、それを喜びとする。いかなる情報・記録へのアクセスも容易になった今、技術の保存だけではもはや音楽は残らない。音楽に新たな価値を与え、その枠組みを押し広げる人こそが、これからの

[2025.1]Best Albums 2024 ③

2024年のベストアルバムを選んでいただきました!第二弾です。 (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●宇戸裕紀ここ数年間寝ても覚めてもずっと聴いているのがアルゼンチン、コルドバ出身のZoe Gotusso①。ポップながらどこか影も感じさせるゾワゾワがたまらない。ラ・プラタのピアニスト Franco Dionigi が年の初めにボソッと送ってくれたアルバム②はメロディが慎ましく、彼らしいアルバムだった。④は米国にいてもウルグアイらしさ満開。アルゼンチンの国宝

[2025.1]Best Albums 2024②

2024年のベストアルバムを選んでいただきました!第一弾です。 第二弾は来週公開予定です! (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●長屋美保とにかくライブが良かったのが、アイマラにルーツを持つ米国のエレクトロニックミュージックの新鋭①、メキシコ北部バハ・カリフォルニア出身でスペイン在住のアンビエントの巨匠②、そしてジョーイ・キニョーネスが率いる③。新世代チカーノソウルは雨後の筍のように登場しているけど、その中でもジョーイの声量や表現力は突出している。④〜⑦は

[2025.1]Best Albums 2024 ①

2024年のベストアルバムを選んでいただきました!第一弾です。 第二弾は来週公開予定です! (カタカナ表記のものは国内盤として発売されています) ●おおしまゆたか 何と言ってもすずめのティアーズと長野友美に仰天。津山篤もこういう人だったのね。紅龍に涙し、《七つの月》に集うたうたい手たちに興奮した。Frankie Archer にも仰天。イングランドの歌謡伝統はついにこんな人を生みだした。Sue Rynhart がアイルランドからジャズ歌謡を定義しなおせば、Cathy Jor