[2025.1]2024年ブラジルディスク大賞 関係者投票③
※関係者投票の内容を五十音順でご紹介します。
(カタカナ表記のものは国内盤として発売されています)
●中原 仁
9月号の連載で激賞した1位のリニケルは、10年に1枚レベルの傑作! 2023年12月号の連載で激賞した2位のアギダヴィ・ド・ジェージは、バイーア打楽器音楽隊の新機軸!このほか10位のグルーポ・オファーなど、アフロ・バイーアの傑作が多かったことが2024年の最大の特徴。5位は4月号、6位は10月号、8位は6月号の連載で紹介してます。故エラズモ・カルロスの「Erasmo Esteves」に特別賞を。ブログもご一読ください。
1. Liniker / Caju
2. Aguidavi do Jêje / Aguidavi do Jêje
3. ドラ・モレレンバウム / ピーキ
4. ブルーノ・ベルリ / ノ・ヘイノ・ドス・アフェートス2
5. Jota.pê / Se o Meu Peito Fosse o Mundo
6. Zé Manoel / CORAL
7. Os Garotin / Os Garotin de São Gonçalo
8. Moreno Veloso / Mundo Paralelo
9. Pedro Miranda / Atlântica Senhora
10. Grupo Ofa / Ìyá Àgbà Sirê - O Poder do Sagrado Feminino
●西島浩一郎
今年は東京でマリーザ・モンチ、京都でジルベルト・ジル、博多で伊藤ゴローとモレレンバウム夫妻とライブはリア充。レコード盤で買ってサブスクで聴くスタイルが定番になったがレコードは高値安定で足が速いので新譜でも買い逃すと二度と巡り会えない。買って満足聴いて心地良いアルバムを10枚選んだ。①Liana FloresはTikTokとSpotifyで人気で米Verveが契約と新時代のアーティスト発掘のスキムは見事。②81歳マルコス5年ぶりの新譜は天晴れ!③MOONSのジェニフェル・ソウザはどうにも渋谷系(古いか)④ドラ嬢とアナ・フランゴ・エレトリコの化学反応
1. リアナ・フローレス / フラワー・オブ・ザ・ソウル
2. マルコス・ヴァーリ / トゥネル・アクースチコ
3. Sítio Rosa, Jennifer Souza, Bernardo Bauer / Sítio Rosa
4. ドラ・モレレンバウム / ピーキ
5. ミルトン・ナシメント&エスペランサ・スポルディング / ミルトン+エスペランサ
6. アマーロ・フレイタス / イーエーイーエー
7. ラウ・ロー / カバーナ
8. Rogê / CURYMAN II
9. Luedji Luna / BMDA DELUXE (TRANSLUCENT VINYL W/DOUBLE INSERT)
10. Bruno Berle / No Reino Dos Afetos (BLUE VINYL)
●ノビオ
英伯ハーフのSSWによる1. は、さながらブラジル風ヴァシュティ・バニヤンと言った風情に魅了された。2. は存命中に制作されたが故の慈愛に満ちた奇跡の一枚。ジョアン・ドナートの参加曲も感慨深い。ブラジルにも「みんなのうた」のような作品を本気で創る伝統があるが3. はそんな傑作。4. ,6.はいずれも個性的なインスト作。今年の最優秀ギンガ集には5. 。10. はカエターノの「粋な男」的な雰囲気が良い。DDG19は次点とした。
1. リアナ・フローレス / フラワー・オブ・ザ・ソウル
2. Carlos Lyra / Afeto
3. Sítio Rosa, Jennifer Souza, Bernardo Bauer / Sítio Rosa
4. Duo Vera Cruz / Duo Vera Cruz
5. Guinga & Bebê Kramer / Par Constante
6. Francesca Anderegg & Erika Ribeiro / Navigator of Silences
7. Rita Rocha & Pedro Marques / Três Pontinhos
8. Toco / Riviera
9. ドラ・モレレンバウム / ピーキ
10. António Zambujo & Yamandu Costa / Prenda Minha
●濱瀬元彦
1. 2. は本年の最高作。3. はアミルトン・オランダとの共演で知られる驚異的な歌手の傑作。4. 5. ではセルジオ・サントスの現在がわかる。6. はエスペランサの最高作となった。7. は必聴。8. タチアナ・パーハが際立って美しい。9. 素晴らしい。10. カルロス・リラの音楽を聴く際には最高の作品となった。
1. Ilessi / Atlãntico Negro
2. Davi Fonseca / Viseira
3. Varijashree Venugopal / Vari
4. Maíra Manga, Rafael Altéiro, Sérgio Santos / Cortejo
5. Vocal Brasileirão / Quando o Brasil Resolveu Cantar - Brasileirão Canta Sérgio Santos
6. ミルトン・ナシメント&エスペランサ・スポルディング / ミルトン+エスペランサ
7. Raphael Gimenes, Lucas Deacroix, Jan Kadereit / Dinamarca
8. リー・リトナー&デイヴ・グルージン / ブラジル
9. Eliane Elias / Time and again
10. Carlos Lyra / Afeto
●堀内隆志
美声に惹かれた一年だった。ここに選んだ作品でも10や4、2の歌声には心奪われた。遂にデビューしたセウ・ジョルジの娘6や自身のオリジナル作の他にコラボレーションが多かった8や9のフレッシュな才能の活躍も目立っていた。一方でレジェンドの Arthur Verocai が参加している3、5は質が高く安定感のある作品だった。1は彼自身の最高傑作ではないだろうか。中でもGabriela Riley をフィーチャリングした「Golden」は鳥肌が立つくらい美しい名曲。
1. Zé Manoel / Coral
2. Mãeana / Mãeana canta JG
3. Silva / Encantado
4. ブルーノ・ベルリ / ノ・ヘイノ・ドス・アフェートス2
5. Tuyo / Paisagem
6. Flor / Prima
7. Tassia Reis / Topo da Minha Cabeça
8. Joyce Alane / Tudo é minha culpa
9. Agnes Nunes / O Amor e Suas Variáveis
10. Jota.pê / Se o Meu Peito Fosse o Mundo
(ラティーナ2025年1月)
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