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#ラティーナ2020年11月
[2020.11]【太平洋諸島のグルーヴィーなサウンドスケープ④】アンガウル島から消えたサウンドスケープ ―リン鉱石採掘場での異文化接触と行進踊りの拡散―
文●小西 潤子(沖縄県立芸術大学教授) 本連載のキーワード「サウンドスケープ」は、カナダ人作曲家M.シェーファー(1933〜)による造語で、「音の風景」を意味します。「春はあけぼの…」で始まる清少納言の『枕草子』に、「秋は夕暮れ…日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず」と、自然の音を愛でる一節がありますよね。古くから音を愛でる文化が育まれた日本だからこそ、1980年代半ば以降、サウンドスケープの考え方が受け入れられたのでしょう。 1960年代北米のエコ
[2020.11]【ピアソラ再び~生誕100年に向けて】「超」実用的ピアソラ・アルバム・ガイド on Spotify Part 3
文●斎藤充正 texto por Mitsumasa Saito [著者プロフィール] 斎藤充正 1958年鎌倉生まれ。第9回出光音楽賞(学術研究)受賞。アメリカン・ポップスから歌謡曲までフィールドは幅広い。世界のピアソラ・ファンがピアソラのバイブル本として認めている『アストル・ピアソラ 闘うタンゴ』の著者であり、ピアソラに関する数々の執筆や翻訳、未発表ライヴ原盤の発掘、紹介などまさにピアソラ研究の世界的第一人者。 1960年 1960年7月9日、家族と共にブエノスアイ
[2020.11]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」④】Paulinho da Viola 『Sempre Se Pude Sonhar』
文●中原 仁 Paulinho da Viola 『Sempre Se Pude Sonhar』 ───── 中原仁の「勝手にライナーノーツ」───── 近年、日本盤の発売が減少し、日本における洋楽文化の特徴である解説(ライナーノーツ)を通じて、そのアルバムや楽曲や音楽家についての情報を得られる機会がめっきり減った。 また、盤を発売しない、サブスクリプションのみのリリースが増えたことで、音楽と容易に接することが出来る反面、情報の飢えはさらに進んでいる。 ならば、やってしま