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Web版 2024年5月

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2024年5月に新規にアップした記事のみが収められているマガジンです。こちらでアーカイブ記事は読めませんので、アーカイブ記事も購読するには定期購読マガジンの「ラティーナ」(月額9…
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[2024.5]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2024年5月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 Yīn Yīn · Mount Matsuレーベル:Glitterbeat [14] 19位 Lass · Passeportレーベル:Chapter Two [-] 18位 Asmaa Ham

[2024.5]【境界線上の蟻(アリ)~Ants On The Border Line〜19】中国の新世代エレクトロニック・ミュージック

文●吉本秀純 Hidesumi Yoshimoto  最近はロックやジャズ系ミュージシャンの来日も相次ぎ、これまでよりも現代的な感覚を持った音楽家たちの動向がダイレクトに伝わってくるようになってきた感がある中国の音楽シーン。テクノ、ハウス、ベース・ミュージックといったエレクトロニック・ミュージックに関しても、2010年代後半以降にHowie Lee、Tzusing、カナダのバンクーバーを拠点に活動するYu Suらがワールドワイドな注目を集めてきたあたりから、クオリティの高い

[2024.5]【タンゴ界隈そぞろ歩き⑭】66年越しのプロローグ

文●吉村 俊司 Texto por Shunji Yoshimura 恐れのない動き現代のジャズ・シーンを牽引する人物の一人、サックス奏者のカマシ・ワシントンは今月 (2024年5月)、アルバム『Fearless Movement』をリリースした。娘が生まれたことで得た喜びやインスピレーション、自身の人生観の変化などが反映された、従来の彼の作品よりもオープンで親しみやすい印象のアルバムだ。アルバムのタイトルについて、彼はこう語る。 CD2枚にわたる充実した楽曲群のラストに

[2024.5]宮沢和史 音楽生活35周年記念 企画 第2弾 〜35の質問に答えます〜

編集部 アンケートで寄せられた皆さんからの質問、35周年にちなみ「35個」について宮沢さんに答えていただきました。 ──── Q1.  これまでの音楽生活35年の中で20代、30代、40代、50代など大切ないくつかの時期に分け、印象的だった出来事とその時の想いや感情を教えて下さい。 宮沢 ひとつに絞るのは難しいですね、がんばります。 20代 沖縄民謡との出会いですね。人生の大きな窓が開いた印象でした。それまでは小さい世界で生きていました。 30代 20代終わりから30

[2024.5]宮沢和史 音楽生活35周年記念 企画 第1弾 アンケート結果「好きなアルバム」「好きな曲」

●編集部 1989年にTHE BOOMでデビューした宮沢和史、今年2024年は音楽生活35周年を迎えます。ラティーナとの付き合いは1994年頃から始まり、月刊ラティーナで連載「音の棲むところ」が1994年5月にスタート、30年を越える関係となります。 今回35周年を迎えるにあたり、ファンや関係者の皆様へのアンケート、質問を募りましたところ、多くの方にご協力いただきました。 アンケートでは、今までリリースした作品で一番好きなアルバム、一番好きな曲を選んでいただきました。数多

[2024.5]8月の南米ツアー報告~③最終回サンパウロ編 『パンデミアを経た南米のウチナー社会』

文●宮沢和史 写真●Val Ferrer  2023年8月初頭にサンパウロで行われたブラジルフェスティバルに2日間出演し、その後アルゼンチンのブエノスアイレス、ペルーのリマを周り、コンサート活動や学校での講演活動、記念式典への参加などを経て、再びサンパウロに戻ってきた。というのも、月初めにヴィラ・カロン沖縄県人会サンパウロ支部主催の沖縄フェスティバルに出演した際、3週間後にまたサンパウロに戻ってくる予定なので、その時に沖縄民謡のコンサートを開催させてもらえないか?と県人会に

[2024.5]これが噂のイスタンブール・タンゴ・フェスティバル!

文と写真●なかやまたけし texto por Takeshi Nakayama         東京での1週間のツアーを終え、羽田空港でTango Bardoのメンバーを見送ったあと、僕は物凄い虚無感に襲われていた。今までも幾度かイベントを企画してきたが、こんなことは初めてだった。ツアーは成功だったように思う。しかし、はっきりと自分の中での限界を感じてしまったのだ。  それから2ヶ月が過ぎた頃、SNSでイスタンブールのタンゴフェスティバルの投稿を読んだ。ゲストダンサーはいま

[2024.5]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」 ㊻】 Bernardo Zen 『Tudo é sinal』

文:中原 仁  このファースト・アルバム『Tudo É Sinal(トゥード・エ・シナル)』がサブスクで配信開始された2024年3月14日、18歳のバースデーを迎えたサンパウロのシンガー・ソングライター&ギタリスト、ベルナルド・ゼン。学校の友人たちと組んだバンド、ウマ・リラとの共演で、ベルナルドが全9曲を作詞作曲。収録時間20分のショート・サイズながら、白昼夢のようにさまざまな映像(半ば幻影?)が浮かんできて、次はどこに連れていかれるんだ? と言いたくなるようなトリップ感が

[2024.5] 【映画評】豊かな実を結んだコラボによる青春映画 『青春18×2 君へと続く道』『水深ゼロメートルから』

豊かな実を結んだコラボによる青春映画 『青春18×2 君へと続く道』 『水深ゼロメートルから』 文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  コラボレーションとは、異なる立場の個人や団体などが組んで行う共同作業のことで、協力した主体や規模、範囲によって合作、共作、協働など、様々な呼び方がある。いずれにしても考え方や文化的背景の違いが高いハードルになるリスクもあれば、逆に思いもよらない大きな成果を上げる可能性も秘めている。今月はそんなコラボによって豊かな実を結び、大きく花ひらいた青