e-magazine LATINA

広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に。あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために情報を発信します。 月額900円のデジタル定期購読で、新規記事もアーカイブも読み放題! (※アーカイブは増減する場合があります)

e-magazine LATINA

広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に。あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために情報を発信します。 月額900円のデジタル定期購読で、新規記事もアーカイブも読み放題! (※アーカイブは増減する場合があります)

リンク

マガジン

  • 世界の音楽情報誌「ラティーナ」

    「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために、これからはこちらから情報を発信していきます。

  • Web版 2025年1月

    2025年1月に新規にアップした記事のみが収められているマガジンです。こちらでアーカイブ記事は読めませんので、アーカイブ記事も購読するには定期購読マガジンの「ラティーナ」(月額900円)の方をご購入ください。 (※デジタル定期購読している方は、e-magazine LATINA内の全ての記事が読めます。このマガジンを「目次」と考えてください)

  • Web版 2024年12月

    2024年12月に新規にアップした記事のみが収められているマガジンです。こちらでアーカイブ記事は読めませんので、アーカイブ記事も購読するには定期購読マガジンの「ラティーナ」(月額900円)の方をご購入ください。 (※デジタル定期購読している方は、e-magazine LATINA内の全ての記事が読めます。このマガジンを「目次」と考えてください)

ストア

  • 商品の画像

    フェリピ・セナ『オーバーチュア』|Felipe Senna『Overture』(CMRNV-001)

     ピアニストで作曲家のフェリペ・セナが新しいアルバム『Overture』をリリースした。このプロジェクトは、クラシック音楽とポピュラー音楽を融合させ、さらに音楽的、文学的、民俗的な文化の要素をこのミックスに加えている。  作曲家でピアニストのフェリペ・セナは、3枚目のアルバムにして、彼のアンサンブル「カマラノーヴァ」との2作目となる『Overture』(Maritaca)をリリースした。このアルバムでは、現代的な創作を促進し、ジャンルの境界に挑戦し続けている。  このプロジェクトで選ばれた作品は、豊かなブラジルの想像力をクラシック音楽と対話させている。ブラジルの音楽、文学、そして民俗文化の要素がモチーフや構造を与え、大規模な交響楽団向けに意図された楽曲の器楽的な物語を形作っている。これらの作品は、カマラノーヴァの17人編成のアンサンブルが持つ印象的な音色のパレットのために再解釈された。このアンサンブルは、交響楽の世界で活躍するコンサートマスターやソリストに加え、ブラジル音楽の名手たちで構成されています。これらの楽曲は、ブラジル音楽、交響楽、室内楽の言語が相互に作用する様を探求している。  このアルバムには、カマラノーヴァのメンバーを含む33人のアーティストが参加しており、ナイロール・プロヴェッタ(Nailor Proveta)、エドゥ・ヒベイロ(Edu Ribeiro)、チアゴ・エスピリト・サント(Thiago Espírito Santo)、イズラエル・ブエノ・ヂ・アルメイダ(Israel Bueno de Almeida)などのゲストも参加している。 注目すべき楽曲には、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのためのトリプル協奏曲形式を現代的に再解釈した《Danzas No. 2》や、サシ、クルピラ、ヴィトーリア・レジアといった民話の登場人物にインスパイアされた4楽章の組曲《Lendas》がある。また、《O Bailado》や《Valsa Chorona》といった楽曲は、ショーロやアフロブラジル音楽の要素を室内楽の世界に取り込み、これらのスタイルがどのように補完し合うかを示しています。アルバムの最後を飾る《Jeu No. 5》は、子供時代や夢といった継続性を象徴するテーマを想起させる楽曲だ。 「音楽において、Overture(序曲)は『導入』や『幕開け』を意味します。このアルバムでは、この言葉を通じて、我が国のクラシック音楽における新たな道の開拓を目指しています。その道は同時に、ブラジル文化と現代の創作を認識し、評価するものでもあります」とフェリペ・セナは語る。 前述のレア・フレイレは次のように述べている。「この作品は音楽の一つの画期的な出来事です。それはクラシック音楽とポピュラー音楽の間に存在するとされる偽りの対立を、さまざまな方法で取り扱い、解消しています。ブラジル音楽の力を明らかにし、最小限の要素でオーケストラの課題を見事に解決し、新しい録音や音響の形を発明しています。この作品は非常に高い感情的密度を持つだけでなく、広大で楽しいオーケストラの建築的知性を備えています。これは夢のようなプロジェクトです。優れた作曲、知的かつ感受性豊かなアレンジ、そして現在最高のブラジル人音楽家たちによる演奏が、最良の条件下で録音され、ミキシングとマスタリングの際に音響処理が丁寧に施されています。このアルバムは、楽しませてくれるだけでなく挑戦も与え、暴力的でも単調でもない形であなたを導いてくれます。全てが驚きに満ち、考えさせられる内容です。多くの人が、まさに完全なクリエイターであるフェリペ・セナからインスピレーションを得ることでしょう」  フェリピ・セナは、その世代で最も有望な作曲家の一人として高く評価されており、カマルゴ・グアルニエリ作曲コンクール(the Camargo Guarnieri Composition Competition)やブラジル現代音楽ビエンナーレ(the Biennial of Contemporary Brazilian Music)などで受賞歴がある。彼の作品は、ブラジル音楽に根ざしたものから、交響楽、室内楽、舞台作品まで幅広く、多岐にわたる。代表作のひとつである長編オペラ《CAFÉ》は、ブラジルの主要なオペラ劇場で最近初演された。また、セナはロンドン大学シティ校で優等成績で芸術修士号を取得し、ブラジルのサンパウロ州立大学(Unesp)で音楽学士号を取得している。  彼の作品は、ブラジルや海外のオーケストラや室内楽団によって委嘱され、初演されており、ブラジル交響楽団(the Brazilian Symphony Orchestra|OSB)、サンパウロ市立劇場交響楽団(São Paulo Municipal Theater Symphony)、サント・アンドレ交響楽団(Santo André Symphony)、ブラジル・ジャズ交響楽団(Brazil Jazz Symphony)、チューリッヒ弦楽オーケストラ(Zurich String Orchestra|スイス)、エコー・チェンバー(Echo Chamber)、ディアブロ交響楽団(Diablo Symphony|アメリカ)、さらにはフランスのレンヌおよびラニオン音楽院のオーケストラなどが含まれます。  セナが2017年に設立したカマラノーヴァは、設立から間もなく、ブラジル現代音楽ビエンナーレやクリチバ国際音楽祭などの主要イベントに参加し、その地位を確立した。同団体はドキュメンタリーや映像シリーズも制作しており、その活動の一環としてリリースされた初アルバム『Câmara Brasileira』は、専門家から高い評価を受けた。著名な音楽媒体「All About Jazz」は、キャサリン・カートライトの記事で、このアルバムをその年の「トップ10」に選出した。
    3,300円
    latinaonline 株式会社ラティーナ
  • 商品の画像

    グランミロンガ Gran Milomga 2025 自由券(No Reserved free seat)

    ★自由券(前売券)の申込となります。 2/9(日)
 場所:青山スパイラルホール
  時間:14:00(Open)〜21:30(Finish) 入場料: 座席指定券(テーブル席・お土産付き) 14,000円 60席限定 Reserved table seating with drink and commemorative CD ¥14,000 自由(No reserved free seat) 前売(advance) 6,000 yen  当日(at the door)7,000 yen 出演: ◇楽団 Orchestra  ・ファビオ・ハーゲル・セステート Fabio Hager Sexteto Fabio Hager (Bandoneon, arreglos y dirección) Daniel Viacava (Piano) Pablo Araujo (Contrabajo) Javier Weintraub (Violin) Damian Gonzalez Gantes (Violin) Julian Arellano (Cello) ・歌手 cantante Jesús Hidalgo ◇ダンサー  ・カルラ&ガスパル Carla & Gaspar  ・マヌエラ&フアン Manuela & Juan  ・アジェレン&セバスティアン Ayelen & Sebastián ◇デモンストレーション Demonstration  ・チズコ&エセキエル   CHIZUKO & EZEQUIEL  ・アクセル&ナナ     AXCEL & NANA  ・クリスティアン&ナオ  CRISTIAN & NAO  ・ルシア&アレハンドロ  LUCIA & ALEJANDRO 楽団による生演奏のショー、来日中のタンゴダンサーたち、また日本で活躍中のプロダンサーによるデモンストレーションも開催いたします。 タンゴダンスの世界チャンピオンたちが集合します! 通常のコンサートとは異なり間近でダンスや演奏をご覧いただけるイベントとなります。
    6,000円
    latinaonline 株式会社ラティーナ

記事一覧

[2023.8]【境界線上の蟻(アリ)~Seeking The New Frontiers~11】シルビア・ペレス・クルス(スペイン)最新作『Toda la vida, un día(人生のすべて、ある日)』

[2023.8]【連載タンゴ界隈そぞろ歩き ⑥】 「サッカーとタンゴ」の宿題〜「5番」の正体

[2023.8]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2023年8月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

[2023.8]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㊲】 Elza Soares 『No Tempo da Intolerância』

[2023.8] 【映画評】 虚実の皮膜を突き抜ける心の叫び 『ミャンマー・ダイアリーズ』『あしたの少女』

[2023.8]映画 『ジェーンとシャルロット』〜常に時代を先取りした母と葛藤を抱えた娘が、初めて真摯に向き合った、その赤裸々な記録。

[2023.8]【境界線上の蟻(アリ)~Seeking The New Frontiers~11】シルビア・ペレス・クルス(スペイン)最新作『Toda la vida, un día(人生のすべて、ある日)』

文●吉本秀純 Hidesumi Yoshimoto  スペイン発の女性シンガーといえば、最近ではやはりダンサブルな音楽性に転じて汎スペイン語圏を制するポップ・ディーヴァとなったロサリア(Rosalia)の躍進が目を引いてきたが、同じくフラメンコを起点としながら2010年代以降に独自のスタイルを確立してきた歌い手としては、方向性はまったく違うがシルビア・ペレス・クルスも忘れることはできない。83年にカタルーニャ州に生まれ、国内外で高い評価を集めた4人組女性フラメンコ・ユニット

[2023.8]【連載タンゴ界隈そぞろ歩き ⑥】 「サッカーとタンゴ」の宿題〜「5番」の正体

文●吉村 俊司 Texto por Shunji Yoshimura 本連載の第一回「サッカーとタンゴ」にて取り上げた曲のひとつ “La número cinco” については宿題があった。 今回は、この曲の「5番」が何を指すのかについて掘り下げてみることとする。 曲についてのおさらい“La número cinco” は作詞レイナルド・ジソ、作曲オレステス・クファロのタンゴ。1951年にアルフレド・ゴビ楽団(歌:ホルヘ・マシエル)で録音されている。 終盤見事な実況ア

[2023.8]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2023年8月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 Matthieu Saglio · Voicesレーベル:ACT [17] 19位 Cantares del Pacífico · Aguajes de Mar y Manglarレーベル:Cha

[2023.8]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」㊲】 Elza Soares 『No Tempo da Intolerância』

文:中原 仁  2022年1月20日、91歳で旅立ったエルザ・ソアレスが、世を去る直前までスタジオで録音し、結果的に遺作となった『No Tempo da Intolerância(ノ・テンポ・ダ・イントレランシア)』が、生誕93年を迎えた2023年6月23日、デジタル・リリースされた(注:誕生日は1930年7月22日説もある)。  『不寛容な時代に』と題する遺作は、ほぼ全曲が新曲もしくは未発表曲。エルザは10曲中7曲のソングライティングに携わり、多くの歌詞の出典は、彼女が

[2023.8] 【映画評】 虚実の皮膜を突き抜ける心の叫び 『ミャンマー・ダイアリーズ』『あしたの少女』

虚実の皮膜を突き抜ける心の叫び 「ミャンマー・ダイアリーズ」「あしたの少女」 文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  今月も先月に引き続き、小規模な公開ながら質の高い心に残る作品2本を紹介しよう。いずれもフィクションとドキュメンタリーの境界が曖昧になるような表現が興味深い。  先週から公開されている『ミャンマー・ダイアリーズ』は、昨年のベルリン国際映画祭パノラマ部門でドキュメンタリー賞、ブロンズ観客賞、アムネスティ国際映画賞を受賞した作品だ。受賞名で分かるように基本的には

[2023.8]映画 『ジェーンとシャルロット』〜常に時代を先取りした母と葛藤を抱えた娘が、初めて真摯に向き合った、その赤裸々な記録。

文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  2023年7月17日の朝、ジェーン・バーキンが前日に亡くなったことを知らされる。その数日前に本作を観て、まだまだ元気な姿が鮮明なイメージとして残っていたので、とても驚き呆然とすると同時に、図らずも本作の公開が追悼上映になってしまうことが残念でならなかった。2021年には軽い脳卒中で倒れたというニュースも聞こえてきたが、多くのファンは2020年にコロナ禍で中止になってしまった来日公演が、なんとかもう一度実現するよう心から願っていただろうか