記事一覧
[2021.06]【太平洋諸島のグルーヴィーなサウンドスケープ⑪】前景の音、後景の音 ―パプアニューギニア in 1993 その3―
文●小西 潤子(沖縄県立芸術大学教授)
私たちが第1日目に泊まった村は、ウォンブン Wonbunだったと後で村人に聞きました。東セピック州に点在する精霊の家(haus tambaran)は、成人男性の神聖な場所。薄暗い中で、男性たちは指孔のない太い竹笛で、高音と低音を交互に吹いて合奏します。その音で森の精霊が呼び込まれ、竹笛に憑依して男性たちに語りかけるそうです。外国人訪問者の私が精霊の家に入
[2021.06]【連載 アルゼンチンの沖縄移民史⑥】「世替わり」の中の移民と文化
文●月野楓子
去る6月23日は「慰霊の日」だった。76年前の今日、沖縄に配備された日本軍の司令官が自決し、組織的な戦闘は一応終結したとされる(以降も離島での戦闘や日本軍による住民殺害、飢餓等によって多くの人が亡くなった)。戦争による惨禍が再び起こることのないよう「恒久の平和を希求するとともに戦没者の霊を慰める」ため、「慰霊の日」が制定された。県内の学校や役所は休みとなり、様々な場所で祈りが捧げ
[2021.06]【新連載:アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い① 】「三月の水」をめぐる話① 包み紙に走り書きした歌
文と訳詞●中村 安志 texto y traducción por Yasushi Nakamura
お知らせ●中村安志氏の執筆による好評連載中「シコ・ブアルキの作品と出会い」についても、素晴らしい記事がまだ続きますが、ここで一旦、別の新連載の方をスタートさせ、少しの間ジョビンの連載を。
その後も、何回かずつ交互に掲載して行きます。両連載とも、まだまだ凄い話が続きます。乞うご期待!!!(編集部
[2021.06]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑪ パラグアイのエンパナーダを餃子の皮で〜Empanada Paraguaya〜
レシピ提供と写真●ルシア塩満
本エントリーは、6/30(水)からは、有料定期購読会員の方が読める記事になります。定期購読はこちらから。
本連載の第一回目ではアルゼンチンのエンパナーダを紹介しました。
南米各国で食べられているエンパナーダは、国によって具材等が異なり、とても奥が深いです。今回は、パラグアイ・アルパ奏者のルシア塩満さんから、パラグアイのエンパナーダのレシピを教えてもらいまし
[2021.06]6月24日は45年前に、カエターノ、ジル、ベターニア、ガルの「ドーシズ・バルバロス(Doces Bárbaros)」が初公演を行った日【ブラジル音楽の365曲】[6/21〜6/27]
面白くてタメになる1日5分の音楽鑑賞「ブラジル音楽の365曲」[6/21〜6/27]
文:花田勝暁(編集部)
2021年3月1日から「ブラジル音楽の365曲」をスタート。
ブラジル音楽やブラジル文化についての情報を盛り込んで、面白くてタメになる1日5分の音楽鑑賞の場を提供できたらと思っています。毎日更新で、この投稿から17週間目に入ります。
※7月はじめの自社主催イベントの準備が本格化し
[2021.06]【傑作『CHICHIBU』リリース】笹久保 伸 1万字ロング・インタヴュー
インタビュー・文●松山晋也
笹久保伸『CHICHIBU』
ギタリスト笹久保伸のニュー・アルバムがリリースされた。タイトルは『CHICHIBU』。生まれ育った秩父の文化や風土に徹底的にこだわってきた笹久保なれば、この正面きってのダイレクトなタイトルには逆に驚かされる。そして今作は、コラボ作なども含めたリーダー作としてはなんと通算30作目。経済的困窮を常日頃公言しつつも、創作意欲はまったく衰えを