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[2023.9]【境界線上の蟻(アリ)~Seeking The New Frontiers~12】 “ユーラシア・ルート” からのブラジル音楽〜Yotam Silberstein, Soyuz, Enji
文●吉本秀純 Hidesumi Yoshimoto
ブラジル音楽が世界中で奏でられていることは、日本の音楽シーンを見渡してみても明らかなことであり、ラテン音楽やスカ、アフロビートなどと同様に世界各地に様々な形での〝フォロワー〟を生んできた。90年代にクラブ・ジャズ隆盛の流れでダンサブルな60~70年代ブラジル音楽の掘り起こしが過熱化した時にも、本国のものと同時にヨーロッパ各地で盛んに奏でられて
[2023.9]【連載タンゴ界隈そぞろ歩き ⑦】 泣き虫と猫の話
文●吉村 俊司 Texto por Shunji Yoshimura
私事だが、9月24日は横浜市緑区民文化センター みどりアートパークホールにて行われた映画 “Pichuco” の上映会&バンドネオン・トークライブに行ってきた。
映画は「ピチューコ」ことアニバル・トロイロの楽団のスコアをデジタルアーカイブで残すという取り組みを追いつつ、彼にゆかりのあった多くの人の証言で彼の生涯、彼がタンゴに
[2023.9] 「シコと再会しよう」 ─ 1997年以来、26年ぶり2度目の来日。シコ・セーザルの待望の再来日公演、迫る
文:編集部
記憶も新しい。2023年4月から5月にサリフ・ケイタ、ルカス・サンタナを突如、招聘しワールドミュージック(グローバルミュージック)ファンをざわつかせ喜ばせた「KYOTOPHONIE ボーダレス・ミュージックフェスティバル」。
同ミュージックフェスティバルが、この秋、今度は、ブラジルから2人の才能、シコ・セーザルとルエジ・ルナを招聘する。
10月7日(土)・8日(日)の2日間開催
[2023.9]Z世代のMPB黄金期到来か!?ルイーザ・ソンザの最新アルバムに大注目!
文●島田愛加
「Eu sou foda」
カエターノ・ヴェローゾといえばこのフレーズ。
自身が制作したドキュメンタリー映画『O Cinema Falado』に関するインタビューで、自分らのアンチに対して「シコ・ブアルキはfoda、俺はfoda!ミルトン・ナシメントはfoda!ジルベルト・ジルはfoda!ジャヴァンはfoda!」と言い放ちました。
この「foda」という言葉はポルトガル語
[1997.7]間もなく初来日する北東部パライーバ州出身の若きスターに問いかけてみた…… シコ・セーザル、音楽以外の世界を語る
文●岸和田 仁
国際電話で確認したアポイントの時刻、午後2時ピッタリに、サンパウロのシコ・セーザルの事務所を訪ねた。マネージャーと話しているうちに、シコ本人に当方の訪問時間がきちんと伝わっていないことが判明。リハーサル優先ということで、やむなくアポを6時に仕切りなおす。まあ、ブラジルではよくあることゆえ少しもびっくりしなかったが、当方のスケジュールはたちまち修正を余儀なくされ……。
彼の音
[1996.11]シコ・セーザル 時代の寵児
インタビュー&文●国安真奈
colaborações especiais●ALDA BALTAZAR(POLYGRAM DO BRASIL), MARCOS FENTANES e DANIEL RODRIGUES
ブラジルはノルデスチ(北東部)、リオやサンパウロの大都会から見れば “地の果て” かもしれないパライバ州から、実に唐突に、シコ・セーザルはやってきた。唐突だが、彼は確実に次世代のブ